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【FX】7/22 ドル円40年ぶり163円台 原油供給懸念に核施設攻撃!? |為替市場ニュースの振り返り、今日の見通し

※ライブ配信終了後は、録画動画に切り替わります。

<概況(7/22)>

    ・7月22日(水)、ドル円は約39年7か月ぶりに163円台へ上昇。前日夜のNY時間に163.24前後まで上値を伸ばした
    ・東京時間は上値が重いものの163円割れせず高止まり。約40年ぶりの水準でメディア取材が相次ぐ状況
    ・上昇の主因は「ドル買い」。イラン情勢悪化・原油高を背景に米利上げ観測が強まったことが中心で、加えて高市政権の「骨太の方針」など円売り材料も重なった

<前営業日(7/21)の振り返り>

    ① 骨太の方針を閣議決定:
高市政権が「骨太の方針」を閣議決定。高市首相は「強い経済の構築と財政持続可能性を一体的に実現」「行き過ぎた緊縮思考と未来への投資不足を断ち切り、国内投資を徹底的にてこ入れ」と表明。6月末の原案にあった「政府・日銀の緊密な連携」という日銀利上げ牽制ととられた文言に、今回は「金融政策の具体的手法は日銀に委ねる」との注記が追加。ただし市場は織り込み済みで反応は限定的。むしろ積極財政・未来への投資が意識され、利上げ時期には政権が口を出すとの見方も残り円安要因に

    ②トランプ大統領のイラン核施設攻撃示唆(重要):
「イランは対話を望むが、意味ある協議の用意が整うまで会うつもりはない」と発言し、核施設があるとされるピックアックス山(ナタンズ近郊)周辺への強力な攻撃を近く行うと示唆。イラン軍事司令部は「米が核施設を攻撃すれば強力に反撃する」と警告し、米・イラン関係は悪化方向

    ・市場全体:株高・債券高(米10年債利回り上昇)、ドル買いと同時に金も上昇。原油は84ドル台へ。イエメンのフーシ派がサウジ船舶への海上封鎖を表明し、ホルムズ海峡+紅海側の両方が塞がると原油供給ショック懸念。日本はホルムズ海峡を避けサウジ・紅海側からの輸入が多いとされ、封鎖されればガソリン高騰リスク。原油高→米利上げ観測が上昇し、9月FOMCの織り込みは1週間前の約6割から、CME FedWatchで70%強、OISでは80%超へ。日米金利差拡大観測でドル買い・円売り

<今日の見通し>

    ・イラン情勢悪化懸念による原油の高止まりが引き続きドルを押し上げる要因。一方、約40年ぶりの水準で政府・日銀による為替介入(円買い介入)への警戒感も高まり、急ピッチの円安時は不安定な値動きになる可能性
    ・東京時間は介入警戒で上値が抑えられやすく、海外時間(ロンドン時間以降)に円安が進みやすい傾向。前日も夕方以降にじりじり上昇したパターンで、今日も同様の展開に注意
    ・片山財務大臣は午前「必要があればいつでも適切に断固たる対応」、木原官房長官も「必要に応じ適切に対応」と発言。ただ牽制の強弱をつけない方針とみられ、介入までの距離感は測りにくい

<結論>

    ・ドル円は約40年ぶりの163円台で、トレンドは上昇。中心はイラン情勢悪化・原油高を背景とした「ドル買い」で、高市政権の積極財政(骨太の方針)など円売り材料も後押し
    ・
上抜けした162.70~162.85前後がサポートに転じやすく、押し目は本日安値163.03前後や15分足50EMAが目安。上値は前日高値163.24突破がカギで、抜ければ節目が乏しく50銭~1円刻みで上値模索
    ・
最大の警戒材料は為替介入。ただしドル買い主導の局面では効果が限定的で、165円突破まではやりにくいとの見方。牽制の強弱が読みにくいため、ロングはストップ設定など不安定化に備えるのが無難で、介入期待の逆張り売りは避けたい

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nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。