
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年12月26日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼23日(金)の為替相場
(1):日銀 予想通り金利据え置き
(2):日銀総裁会見で円売り
(3):英小売売上高 予想を上回る
(4):財務省・日銀が「レートチェック」の可能性
(5):独PMIは予想を上回る
(6):英PMI 予想を上回る
(7):米PMI 予想を下回る
(8):FRBが「レートチェック」と伝わる
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:神経質な値動きが続く/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
23日(金)の為替相場

期間:23日(金)午前7時10分~24日(土)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日銀 予想通り金利据え置き
日銀は政策金利を0.75%に据え置くことを決定。9人の審議委員のうち高田委員は1.0%への利上げを主張したが反対多数で否決された。同時に発表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)では「成長率は政府の経済対策の効果などから、2025年度と2026年度が幾分上振れている一方、2027年度は幾分下振れている。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比については、概ね不変である」とした。その上で、「経済・物価のいずれの見通しについても、概ね上下にバランスしている」との認識を示した。金融政策運営については「見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」とあらためて表明した。
(2):日銀総裁会見で円売り
日銀の植田総裁は金融政策決定会合後の定例会見で、最近の長期金利の動きについて「かなり速いスピードで上昇している」との認識を示し、金利上昇を抑制するため「機動的に(国債買い入れ)オペを実施することはあり得る」と発言。また、円安については「具体的コメントすることは控える」としながらも「基調的な物価上昇率も少しずつ上がってきている中では、小さな動きでも注意を払っていかないといけない」として、市場の動きに警戒感を示した。一方で、物価は「見通しを大幅に超えてどんどん上がっていく状況ではない」と述べた。円相場は、追加利上げに関する具体的な示唆がなかったとの見方から全面的に下落した。
(3):英小売売上高 予想を上回る
英12月小売売上高は前月比+0.4%と市場予想(±0.0%)を上回った。変動の大きい自動車燃料を除いた売上高も前月比+0.3%と市場予想(±0.0%)を上回った。
(4):財務省・日銀が「レートチェック」の可能性
植田日銀総裁の会見終了後に突然、ドル/円やクロス円が急落。本邦財務相・日銀が為替介入やその前段階となる「レートチェック」を実施したとの憶測が市場に広がった。その後、取材に応じた三村財務官は、為替介入を実施したかどうか訊かれたのに対し「そうした質問に答えるつもりはない」と述べた。片山財務相も、「(市場を)常に緊張感を持って見守っている」と強調しつつ、為替介入については「そうしたことにはお答えできない」と述べるにとどめた。
(5):独PMI 予想を上回る
独1月製造業PMI・速報値は48.7、同サービス業PMI・速報値は53.3といずれも市場予想(47.8、52.5)を上回った。その後に発表されたユーロ圏1月製造業PMI・速報値は49.4、同サービス業PMI・速報値は51.9だった(市場予想:49.2、52.6)。
(6):英PMI 予想を上回る
英1月製造業PMI・速報値は51.6、同サービス業PMI・速報値は54.3といずれも市場予想(50.6、51.7)を上回った。
(7):米PMI 予想を下回る
米1月製造業PMI・速報値は51.9、同サービス業PMI・速報値は52.5といずれも市場予想(52.0、52.9)をやや下回った。
(8):FRBが「レートチェック」と伝わる
NY時間にドル/円やクロス円が再び急落。その後、一部メディアがロンドン市場関係者の話として「米財務省の指示で米連邦準備制度理事会(FRB)がレートチェックをしている」と報じた。さらにその後、NY市場関係者からも「NY連銀が主要銀行に対しレートチェックを実施した」との話が伝わった。
23日(金)の株・債券・商品市場

ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:神経質な値動きが続く
23日のドル/円は、終値ベースで約2円70銭(約1.7%)の大幅な下落。日銀金融政策決定会合では、市場予想通り政策金利が0.75%に据え置かれたものの、その後の植田日銀総裁の会見が「追加利上げに慎重」と受け止められ、一時159円22銭前後まで上昇した。しかしその直後、政府・日銀による「レートチェック」が行われたとみられる動きから157円30銭前後まで急落。さらにNY時間には、米連邦準備制度理事会(FRB)による「レートチェック」と思われる動きも観測され、155円61銭前後まで下落した。 25日には高市首相が「投機的な動きや非常に異常な動きには、日本政府として打つべき手はしっかり打っていく」と警告しており、週明けの本日は前週末終値から1円強円高・ドル安となる154円62銭前後で取引が開始されている。2022年および2024年の為替介入時は日本当局単独の対応だったが、今回は米当局も連携しているとの見方が浮上しており、介入への警戒感はこれまで以上に高まっていると言えるだろう。日本の財政悪化懸念を背景に円が売られやすい地合いは続いているものの、一方的な円売りは抑制されやすい。 23日の高値から約4円60銭の円高が進んだことで、一定のドル買い戻しが入りやすい局面ではあるが、依然として介入への警戒感は根強く、ドル/円は神経質な値動きが続きそうだ。
注目の経済指標:米耐久財受注

注目のイベント:米債入札
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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