
執筆:外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村 勉
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今週の振り返り
今週の豪ドル/円は105.53円前後、ニュージーランド(NZ)ドル/円は90.47円前後で週初を迎えました。9日に報道された衆議院の早期解散観測が意識され、円が全般的に売られる中、豪ドル/円は106.72円前後と約1年半ぶりの水準まで上昇し、NZドル/円は91.79円前後まで上昇し、約1年2カ月ぶりの水準を記録しました。もっとも14日に片山財務相と三村財務官から強めの円安けん制が発せられたことで、円買い介入への警戒感が高まり、豪ドル/円は105円台半ば、NZドル/円は90円台後半まで反落しました。ただ、足元の円安地合いに変化はないことから、下押しは限定的となっています(執筆時)。
自国材料は少ないが豪ドル高トレンドは変わらず
来週の豪ドルは、主要経済指標と日銀関連イベントが交錯し、方向感を探る展開となりそうです。19日には中国の10-12月期GDPが発表され、中国経済の回復度合いが注目されます。豪州経済は中国との結び付きが強いため、予想を上回る内容であれば豪ドルの支援材料となる一方、弱い内容となれば上値を抑える要因となりそうです。
7日に発表された豪11月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.4%と前月(+3.8%)から伸び率は減速しましたが、依然としてRBAの目標レンジ(2~3%)を上回っています。22日には豪12月雇用統計が発表されます。前回の11月分で雇用者数は予想2.00万人増に対し2.13万人減と大きく下回る結果となりました。ただ、失業率は約4.3%で横ばいだったため、豪労働市場は引き続き逼迫している状態との見方が維持されました。今回発表される数字が市場予想を上回る内容となれば、豪準備銀行(RBA)の利上げの時期が早まるとの見方が強まり、豪ドルの上昇要因になりそうです。
対円では、日本当局による円買い介入への警戒感が依然として根強いため、円安のスピードは抑えられやすくなっています。加えて、「日銀が市場の想定より早いタイミングで利上げが必要になる可能性がある」と報じられているため、23日に控える日銀金融政策決定会合の内容が円相場に大きな影響を与える可能性があります。足元では円安基調が続いていますが、会合内容や当局発言次第では円高となり、豪ドル/円の上値を抑える展開となる局面も想定されます。総じて、来週の豪ドル/円は指標結果と日銀イベントを材料に神経質な値動きとなる可能性が高いでしょう。
豪ドル/円のテクニカル分析
豪ドル/円は、昨年10月23日以降日足一目均衡表の基準線をサポートに上昇基調を維持しています。来週も同線が目先のサポートとして意識されそうです。同線を下抜けた場合は、週足の転換線が次の下値目途として意識されそうです。一方、上値は2024年7月17日高値(106.82円前後)や同7月11日高値(109.37円前後)がレジスタンスとして意識されそうです。
【豪ドル/円 日足・一目均衡表】

予想レンジ:AUD/JPY:103.000-108.500、NZD/JPY:89.000-93.000
1/19週のイベント:
01/19 (月) 11:00 中国 10-12月期四半期国内総生産(GDP)
01/19 (月) 11:00 中国 12月小売売上高
01/19 (月) 11:00 中国 12月鉱工業生産
01/22 (木) 09:30 豪 12月新規雇用者数
01/22 (木) 09:30 豪 12月失業率
01/23 (金) 06:45 NZ 10-12月期四半期消費者物価(CPI)
一言コメント:
先週の3連休に息子のサッカーチームのイベントで親子サッカーをしてきました。久々に動いたため、翌日は体がバキバキでした。怪我がなかっただけ良しとします。
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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