
執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人
執筆日時 2026年1月16日 16時00分
上昇一服、短期は戻り売り目線へ
ユーロ/円・ポンド/円、後半失速
前半は円売りが優勢となり、ユーロ/円は185.571円とユーロ導入後の最高値を更新しました。
ポンド/円も214.301円まで上昇しました。
しかし、中東情勢の不透明感、韓国ウォン安への懸念を示した米財務長官の発言、さらに「日銀がタカ派姿勢を強めるのでは」という見方が重なり、円買い戻しが進みました。
その結果、ユーロ/円は183.440円、ポンド/円は211.472円まで押し戻されています。
(各レート水準は執筆時点のもの)
対円では上値の重さが継続か
■ユーロの見通し
ドイツの2025年GDPは前年比0.2%増となり、2年続いた景気後退から脱しました。
家計消費や政府支出が景気を支えており、今後もインフラ投資を中心に回復が続くと見られます。
一方で、
- ユーロ高による輸出の伸び悩み
- 中国経済の減速
など、成長を抑える要因も残っています。
そのため、ユーロの基調が大きく改善するには時間がかかる可能性があります。
現在は、米ドルや他の通貨の動きがユーロ相場に影響しやすい状況です。
ユーロ/円では、
- 日本の為替介入への姿勢
- 日銀がタカ派姿勢を強めるかどうか
が重要なポイントになります。
また、ダボス会議の期間中は要人発言が増えるため、市場が荒れやすい点にも注意が必要です。
■ポンドの見通し
英国の11月GDPは0.3%と改善し、10〜12月期もプラス成長が見込まれています。
これを受け、利下げ開始時期は4月頃へ後ろ倒しされており、これはポンドの支えとなる材料です。
ただし、
- 失業率の悪化
- インフレのピークアウト
などを踏まえると、政策金利は今後「利下げ方向」に向かう流れは変わりません。
来週の雇用統計やインフレ指標が弱い内容なら、利下げ前倒し観測が再び強まり、ポンドの重しになる可能性があります。
対ドルでは200日移動平均線を割り込み始めており、ポンド売りが出やすい環境です。
そのため、ポンド/円も下落に警戒が必要です。
ユーロ/円とポンド/円、戻り売り目線へ切り替えたい(テクニカル分析)
■ユーロ/円:184.50円回復が上値再トライの条件
ユーロ/円は上昇トレンドを維持していますが、21日移動平均線を下回り始め、勢いが鈍っています。
- 184.50円を早期に回復 → 直近高値185.571円を再び試す展開
- 戻りが弱い → 1月8日安値182.637円を試す可能性
182.637円を割り込むと、心理的節目の180円付近が次の下値目標として意識されます。
短期的には戻り売りが優勢と見られ、上値の重さを確認しながら戦略を立てたい局面です。
■ポンド/円:211.35円割れなら210円割れが視野入り
ポンド/円は1月13日の高値214.301円を起点に上値を切り下げており、上方向の抵抗が強まっています。
現在は21日移動平均線(211.35円付近)が支えとなっていますが、
これを割り込むと210円が見えてきます。
210円台を維持できなければ、過去のレンジ帯である207円付近が次の下値目標となります。
モメンタムの鈍化やテクニカルの重さを踏まえると、短期的には戻り売りが続きやすい状況です。
【ユーロ/円チャート 日足】

出典:外為どっとコム「TradingViewチャート」
予想レンジ:EUR/JPY:180.000-186.000
【ポンド/円チャート 日足】

出典:外為どっとコム「TradingViewチャート」
予想レンジ:GBP/JPY:207.000-214.000
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一言コメント
高市首相の解散構想にも驚きましたが、立憲民主党と公明党の合流にも驚かされました。野田さんと言えば、首相時代に自民党総裁だった安倍さんとの党首討論の場で、「議員定数削減法案の可決に協力することを確約するなら、同月16日に衆議院解散を行う」と明言するなど、型破りな振る舞いを見せる方だったと改めて感じました。
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