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【積立を「利確」する人が知らない本当のリスク】為替ストラテジスト佐々木融が解説/「利確」の誘惑に打ち勝つ、賢い資産形成とは? FX/為替 2025/11/13

 

 今回はふくおかフィナンシャルグループの為替ストラテジスト・佐々木融氏をゲストにお迎えし、外貨積立投資の重要性と長期投資の心構えについてお話を伺いました。

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なぜ今、円だけで資産を持つことがリスクなのか

 現在の日本経済は、これまでとは大きく異なる環境にあります。インフレ率は約3%で推移し、2%以上のインフレが何年も続いています。一方で、銀行の普通預金金利はわずか0.2%程度。つまり、年間約2.8%ずつ実質的に資産が目減りしている状態なのです。

「実質的に目減りするというのは、なかなか実感しづらいかもしれません。しかし、これを放置すると複利でどんどん減っていきます」と佐々木さんは警鐘を鳴らします。

実質賃金も9ヶ月連続でマイナスが続いており、資産を守るためには何らかの防衛策が必要な時代になっています。

投資は「儲けるため」ではなく「資産を守るため」

佐々木さんは強調します。

「今の時代、投資は儲けるためではなく、資産を減らさないように守るために必要なのです」

円安がさらに進む可能性があることに加え、金利のある外貨を保有することで金利収入も得られるため、外貨をある程度資産に組み込んでおくことの重要性が高まっています。

積立投資の最大の利点は「時間の分散」

 投資における分散というと、通貨や銘柄を分散することがよく知られていますが、時間の分散も非常に重要です。

「一度に大きな金額を投資してしまうと、そこがボトムになる可能性は極めて低い。数パーセント円高に振れることもあるでしょう。時間を分散することで、高値掴みを避けられます」

これがいわゆるドルコスト平均法のメリットです。長期間続けることで、以下のような心理的なメリットも生まれます。

  • ・価格が下がっても「安く買えるからいいや」と思える
  • ・上がった時よりも下がった時の方が気が楽になる
  • ・日々の値動きに一喜一憂しなくなる

レバレッジは避け、1倍での堅実な投資を

 佐々木さんは、コツコツ型の投資においてはレバレッジをかけることを推奨していません。

「一攫千金を狙うならともかく、コツコツと資産を守るためには1倍でやっていく方が堅実です」

また、少額から始められることも重要なポイント。100円程度から始められるなら、気軽にスタートでき、実際に始めることで興味を持ち、自然と勉強するようになります。

利益確定の誘惑に打ち勝つには「忘れること」

 積立投資に慣れてくると、利益が出た時に「一旦解約しようかな」という誘惑が生まれます。しかし、これは長期積立投資のメリットを放棄する行為なのです。

「利益が出ているということは、高いところにいるということ。そこで売却してしまうと、また高いところから積立を始めることになります」

佐々木さんの極意は「忘れること」

実際、佐々木さん自身も1996年から金の積立投資を続けており、最初のうちはほとんど存在を忘れていたそうです。それが結果的に絶好のタイミングでの投資となり、大きな利益につながりました。

●忘れるための秘訣

・少額で始める - 100円や200円なら、いちいち気にならない
・もったいないと思わない金額にする - 日々の生活に支障がない金額
・長期目線で考える - 特に20代なら30年スパンで

おすすめの通貨は?

長期投資に向いている通貨として、佐々木さんは以下を挙げています。

●米ドル

目先は上昇の可能性あり

●オーストラリアドル

  • 地政学的リスクが低い
  • 適度な金利がある
  • 長期投資に最適

●スイスフラン

  • 主要通貨の中で非常に強い
  • 「紙のお金の金(ゴールド)」とも言える存在
  • 金利は低いが安定性が高い

まとめ - 積立を続けるために

円だけで資産を持つリスクが高まる今、外貨積立は資産防衛の有効な手段です。

●ポイント

  • ・時間分散でリスクを軽減
  • ・少額から始める
  • ・利益確定の誘惑に負けない
  • ・レバレッジをかけず堅実に
  • ・先進国通貨を中心に分散

投資は儲けるためではなく、資産を守るため。 この考え方で、コツコツと長期投資を続けていくことが、これからの時代を生き抜く資産形成の鍵となりそうです。

 
sasaki.png ふくおかフィナンシャルグループ チーフ・ストラテジスト
佐々木 融 (ささき・とおる)氏
1992年上智大学卒業後、日本銀行入行。調査統計局、国際局為替課、ニューヨーク事務所などを経て、2003年4月にJPモルガン・チェース銀行に入行。
2010年にマネージングディレクター就任、2015年から2023年11月まで同行市場調査本部長。23年12月から現職。著書に「インフレで私たちの収入は本当に増えるのか?」「弱い日本の強い円」など。
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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