
このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
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中銀は議事録で追加利下げを示唆 反対は少数
メキシコ中銀は今月9日、9月25日に開催した会合の議事録を公表。「大部分の出席者は、最近のデータではインフレ率が歴史的平均を下回り、安定した動きを示している点を強調した」と説明し、足元でコアインフレ率が5カ月連続で4%を上回っている点については重視しない考えを強調。その上で経済を下支えするために利下げを継続する姿勢を示した。市場でも、少なくとも年内は中銀が利下げを継続するとの見方が多い。
一方、9月会合の議事録では、同会合で利下げに唯一の反対票を投じたヒース副総裁が、他の出席者に対して「あらためて慎重な対応を呼びかける」と語っていたこともわかった。ヒース副総裁は、政府が計画している中国製自動車などの輸入に対する高関税の賦課が実施されれば「インフレ率が上昇するおそれがある」と警告している。なお、メキシコ中銀の次回会合は11月6日に行われる予定だ。
メキシコペソ/円 週足チャート

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株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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