読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

来週の為替予想(米ドル/円)「200日線の抜け方がその後の値動きを左右」ハロンズ FX 2025/7/19 #外為ドキッ

 

f:id:gaitamesk:20250307151016p:plain

執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2025年7月18日 14時10分

200日線の抜け方がその後の値動きを左右

米ドル、149円へ上昇

米FRBの利下げ先送り観測による米ドル買いや、本邦の財政健全化が遅れるとの見方による円売りから、米ドル/円は149.183円まで上昇しました。その後、一部報道が「トランプ米大統領はパウエルFRB議長を近く解任する可能性が高い」と伝えたことで、米ドル/円は146.80円台まで急落。しかし、後にトランプ大統領がこの報道を否定したため、米ドル/円は149.08円付近へ戻すなど底堅い展開になりました。

(各レート水準は執筆時点のもの)

www.youtube.com

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

本邦には国防費増額の心配も、パウエル氏解任ならドルは急落か

来週は主要な経済指標が少ない中、日本の参議院選挙後の政治体制やパウエルFRB議長の進退を巡り、神経質な相場展開が予想されます。日本では、自公の議席減が見込まれ、政権運営には野党の要求を一部取り込む必要がありそうです。特に消費減税の導入が議論される可能性があり、財政拡大への懸念から円売りが続く展開も考えられます。

加えて、米国からの国防費増額圧力も財政負担を大きくする要因になりうる。米国側からは、日本政府が掲げる2027年度のGDP比2%目標を上回る、GDP比3.5%への引き上げ要求が出ているとの報道もあります。これには、約8兆円~9兆円の追加支出が必要で、消費税をさらに5%程度引き上げる必要が出てきます。これらの点を踏まえると、財政健全化の後退による円売り圧力はしばらく残ると考えられます。

一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の人事に関する不透明感が市場の注目を集めています。トランプ米大統領がパウエル議長の進退に言及したことを受け、FRBの独立性や金融政策への影響に対する懸念がくすぶっています。仮に議長交代が起きた場合、米国資産への信頼感が揺らぎ、ドル安・米国債安の可能性も指摘されています。

欧州の一部金融機関では、仮にFRB議長の交代が現実となれば、短期的にドル指数が貿易加重平均で3〜4%下落するとの見通しを示しています。現時点では制度上の制約から即座に議長が解任される可能性は低いですが、実際に起きた場合のインパクトは相当に大きいため、円高への警戒は怠れないと考えます。

ただし、パウエル氏が議長職を辞任しても理事に留まるようなら、トランプ氏が空席のない理事に新たな人を選任できないため、米FOMCでの投票行動に大きな変化が起きにくい点も、忘れてはいけないでしょう。いずれにしても、市場では米ドル/円が高値圏で不安定な動きを続ける可能性があるため、為替動向には引き続き注意が必要です。

200日線の壁を突破できるか(テクニカル分析)

米ドル/円は、最近の値動きの中で「三角保ち合い」と呼ばれる形を抜けて、しっかりした上昇が続いています。今の流れが続けば、150円台に戻る可能性も出てきました。もし150円をしっかり超えることができれば、次は155円を目指す展開になるかもしれません。ただし、149.672円の「200日移動平均線」というラインが、強い壁(レジスタンス)になっていて、ここをすぐに超えられるかどうかが、今後の値動きに大きく関わってきます。このラインをなかなか超えられないようだと、いったん上昇が止まって、145円くらいまで下がる可能性もあるので注意が必要です。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「TradingViewチャート」
予想レンジ:
USD/JPY:146.000-152.000

7/21 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

再来週は、日銀の会合やアメリカのFOMC(金融政策を決める会議)、米雇用統計、そして米国の関税発動予定日など、大事なイベントがたくさんあります。
その前に、少し落ち着いて相場の流れを見られたらいいな…と思っていますが、なかなかそううまくはいかないかもしれませんね。

 

 

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。