日経平均の下値リスク高まる!【外為マーケットビュー】
配信期間:公開日から2週間
※原則隔週の配信となります。次回配信は3月25日 (予定)
外為市場に長年携わってきたコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。
動画の要約
日経平均株価、トレンド変化でしばらく下値模索の展開へ
日経平均株価は先週、重要なサポートラインを下に抜けて下落トレンドに転換しました。トランプ大統領の政府支出削減方針とベッセント財務長官の「アメリカ経済は政府支出依存から脱却(デトックス)期間に入った」という発言を受け、大幅な下落となっています。
チャート分析では、長期の揉み合いレンジを下抜けたことで、今後数週間は下値を模索する展開が予想されます。トレンド変化から通常3〜7週間ほど調整が続く傾向があり、3万5700円〜3万6000円が最初のサポートゾーンとなります。このレベルで反発する場面があっても、基調は戻り売りの流れが変わらず、3万8500円を超えてこない限り短期トレンドは上向かないでしょう。
もし3万5700円を割り込むと、3万5200円、さらには揉み合いの起点だった3万4000円前後(3万3800円〜3万4000円)まで下げる可能性があります。ただし段階的な下落となる見通しで、当面は3万4000円を大きく割り込むリスクは低いと見られています。
投資戦略としては、節目の水準での短期的なインデックス買いと確実な利益確定を繰り返す方針が有効でしょう。日経平均株価のトレンド変化は、アメリカの経済・財政政策の転換を反映したものであり、必要不可欠な調整局面に入ったと考えられます。
金相場、調整局面入りで1万3000円方向を視野に
金相場(対円)も上値を切り下げてきており、下落トレンドに入る可能性が高まっています。ニューヨーク金価格の動向に連動して、東京市場の金価格も調整局面に入りつつあります。
現在の相場環境では、1万3800円付近に横のサポートがありますが、1万3700円を下回ると1万3000円方向への調整が始まる可能性があります。複数の横のサポートラインがあるため急落は避けられるものの、調整余地は1万3000円前後まであると予想されます。
現時点では1万4200円を超えてくるまでは下値リスクが高い状況が続くため、新規購入よりも様子見の姿勢が適切でしょう。金は引き続きリスク回避的な資産として保有価値はありますが、最大下落幅として1万3000円から1万2600円程度を想定する必要があります。
市場全体として、米国の経済政策転換によるデトックス期間入りと、それに伴う調整局面が当面続くと見られています。相場の変化点で適切なリスク管理を行いながら、今後の展開を注視していくことが重要です。
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外国為替ストラテジスト
旧東京銀行(現、三菱UFJ銀行)在勤の1980年より、テクニカル分析の第一人者、若林栄四氏の下でテクニカル分析を研究、習得する。同行退職後、1998年まで在日米銀などでカスタマー・ディーラーや外国為替ストラテジスト、資金為替部長を歴任。現在は外国為替ストラテジストとして、テクニカル分析に基づく為替相場レポートを発信中。各種メディアへの出演も多数。
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