総括
FX「収用法、VAT問題や米から経済攻撃あるもランド3位と健闘」南アランド見通し
「通貨3位、株価9位」
「予想レンジ 南アランド円7.8-8.3」
(ポイント)
*米国からの経済攻撃続くがランドは通貨3位でドルより強い
*4Q・GDPは予想下回るも前期より改善
*トランプ大統領は引き続き南アへ攻撃的
*収用法問題とVAT引き上げは
*停電は解消
*予算案発表は3月12日発表
*CPIはインフレターゲット下限
*1月貿易収支は1年振りの貿易赤字
*援助打ち切りの米に代わり中国が支援約束
*南アは「投資適格」を目指す
*今年秋にAGOA法(南アから米国への免税輸出)の見直しあり
(米国からの攻撃続くがランドは通貨3位でドルより強い)
対円では年初来2.64%安と引き離されたが、12通貨中では3位。対ドルでは3.3%高と強い。
南ア全株指数は先週は3.06%高で年初来5.32%高とまずまず。10年国債利回りは10.53%。
(4Q・GDPは予想下回るも前期より改善)
4Q・GDPは前年比で0.9%増、前期比で0.6%増。予想の前年比で1.1%増、前期比で1%増を下回ったが、前期はそれぞれ0.3%増、0.3%減を上回った。
緩やかな成長に戻った。前期に縮小を招いた農業生産の回復に支えられた。
ただ、プラス成長だったのは対象の10業種中3業種のみ。成長はプラスだが、部門ごとの業績はまちまちで南アの経済回復はなお脆弱だ。
(先週の他の指標)
2月S&PのPMIは49で前月の47.4を上回った。1Q企業信頼感指数45で前期と変わらず4Q経常収支は316億ランドの赤字、前期の556億ランドの赤字から改善した。
(先週のトランプ大統領の南アへの発言)
トランプ大統領は以下のように発言した
*南アへの連邦資金の供給をすべて停止する
*南アの農民はすぐに米国市民権を取得し、その手続きは直ちに開始される。
ラマポーザ大統領の報道官マグウェニャ氏は、「我々は非生産的なメガホン外交に参加するつもりはない。我々は米国、特にトランプ政権と相互に利益のある政治、貿易、外交関係を築くことに引き続き尽力する」と述べた。
この関係は南アの独立と主権の尊重の上に築かれなければならないと付け加えた。
(予算案発表は3月12日発表)
3月12日に予算案が発表される。サンデー・タイムズ紙によると、先週の行き詰まりに関する最初の臨時閣議では、VATの引き上げを2%ではなく0.75%に抑えるという提案があったが、特にVATの引き上げに反対する民主同盟(DA)からの抵抗に直面している。
ビジネス・デイ紙は、他の選択肢としては、インフレに合わせて燃料税を引き上げることや、DAが提案した政府職員年金基金への雇用主の拠出金の一時停止を実施することなどがあり、この措置により2025~26年度に600億ランド以上の国庫節約が見込まれると報じた。
テクニカル分析(ランド/円)
ボリバン2σ下限から反発、中位で跳ね返されるも下ヒゲが長くなってきた
日足、ボリバン2σ下限から反発、中位で跳ね返される。雲の下。3月4日-7日の上昇ラインがサポート。3月6日-7日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向く、20日線下向き。
週足、2週連続陰線後、反発、まだ雲の下。24年8月5日週-25年3月3日週の上昇ラインがサポート。2月17日週-3月3日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線下向き。
月足、11月からの上ヒゲの長い足を反映して弱い.2月も上ヒゲ長い陰線。ただ3月は雲に入らず反発している。23年5月-24年8月の上昇ラインがサポート。1月-2月の下降ラインが上値抵抗。5か月線下向く、20か月線上向き。
年足、24年は陽線。25年は陰線スタート。23年-24年の上昇ラインがサポート。08年-24年の下降ラインが上値抵抗。
喜望峰
停電解消
計画停電が続いていたが3月9日、クシレ発電所が運転を再開し、停電は一時停止となったと電力大手エスコム社が発表した。
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