トランプ関税の「勢い」弱まり、米金利低下に 【明快！テクニカルレビュー】
動画配信期間：公開日から3カ月間
相場分析ポイント解説
1. ドル円相場の詳細分析
- 週明けから取引レンジを下に切り下げる展開
- 木曜日に安値を大きく割り込み、陰線引け
- 金曜日は大きく戻すも結局上ヒゲを残して安く引ける
- 長期移動平均線が横ばいから右下がりへ転換
- 中期の移動平均線は完全な下落傾向
- 短期移動平均線水準を実態が回復できないまま終値ベースで安引け
- チャート形成から見て買い判断は困難な状況
2. 円高圧力を生む構造的要因
- 日銀の金融政策が引き締め方向へ明確にシフト
- 次の利上げ時期に関する市場の思惑
- 国債売りによる長期金利の上昇
- 全体的な金融緩和姿勢から引き締めへの転換が鮮明
- この状況下では円高圧力が継続する可能性が高い
3. クロス円および主要通貨ペアの状況
ユーロ円：
- ドル円と類似のチャート形成
- 安値は維持しているものの、上値の重い展開
- MCDも下落傾向が続く
- 買いでのエントリーは推奨されない
ポンド円：
- 金曜日の長い上ヒゲが特徴的
- 週初めは何とか持ちこたえるも木曜日の陰線で崩れる
- 売り持ちポジションの買い戻しと新規売りの判断が困難
ユーロドル：
- 全体的に小動きで、大きなトレンドを伴う動きからは遠い
- 週後半にかけて若干の買い方向への可能性
- ただし、取引レンジが狭く、慎重な姿勢が必要
総合的な結論：
1. 市場環境：
- 全般的に取引が難しい相場展開が継続
- 特に円関連では円高圧力が当面継続する可能性が高い
- 主要通貨ペアでの買いポジションは現時点では推奨されない
2. トレード戦略：
- 慎重な取引スタンスを維持することが重要
- 特に夜間の急激な動きには注意が必要
- 自身のトレードペースを守り、冷静な判断を心がける
3. リスク管理：
- 収益面でも厳しい状況が続く可能性を考慮
- ポジション管理を徹底し、過度なリスクテイクを避ける
- 市場の変化を注視しながら、柔軟な対応を心がける
今後の注目ポイント：
- 日銀の金融政策の動向
- 米国の金利動向とドル相場への影響
- 主要経済指標の結果と市場反応
- クロス円相場の変動性
トランプ関税に関する言及とその市場への影響：
1. 市場への具体的な影響
- トランプ関税が意識されることで、「金利が上がるぞ」という見方と「ドル高」という見方が出ていた
- しかし、この見方が「はげ落ちる」（弱まる）傾向にある
- 結果として米金利が下がってきている
2. 今後の展開予測
- 金利低下傾向により、ドル売りの方向に傾きやすい展開が予想される
- これはユーロドルなど対ドル取引の方向性を考える上での一要因となっている
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井上義教 氏株式会社チャートリーディング 代表取締役 昭和39年東京都生まれ。 昭和63年大阪大学経済学部卒業、同年大和銀行入行、平成3年よりロンドンの証券現法にてディーリング業務に従事。 平成15年に退社するまで為替・債券・スワップ市場を歴任、チーフディーラーとしてチームを統括。 平成28年 株式会社チャートリーディング設立とともに代表取締役に就任。
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