「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆：外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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最新のマーケット情報まとめ
現状の市場分析：
- ドル円相場が151円を割り込み、その後151円80銭台まで持ち直す展開となった
- 特に大きな要因がない中での下落であり、米長期金利の若干の上昇を受けて持ち直し
- しかし152円台への回復には至っておらず、上値の重さが際立つ展開が続いている
- 週足チャートでは26週線（緑色ライン）が下値支持線として機能している
- 152円が重要な心理的節目となっており、過去にレジスタンスやサポートとして機能
本日（2/7）の注目イベント：
1. 米雇用統計（22:30発表）
- 非農業部門雇用者数予想：17.0万人（前回25.6万人）から増加幅の縮小予想
- 失業率予想：4.1%（前回と同水準）
- 今週発表の労働関連指標：
- ジョルツ指数：予想より弱い
- 新規失業保険申請件数：予想より悪化
- ADP全国雇用者数：予想を上回る
- 労働市場の方向性に不透明感が残る
2. 日米首脳会談（25:35開始、27:10記者会見）
- 対日関税に関する議論が焦点
- 関税強化の場合、株価下落を通じてリスク回避の円高圧力となる可能性
- 深夜の取引には特に注意が必要
来週の重要イベントと影響：
1. 2/10：中国の対米報復関税発動
- トランプ前大統領との電話会談の可能性も
- 貿易戦争への懸念からリスク回避の動きが出る可能性
2. 米経済指標関連
- 2/12：CPI（消費者物価指数）
- 総合指数は横ばい予想
- コア指数は若干の低下予想
- パウエルFRB議長の議会証言
- 雇用統計とCPIの結果を踏まえた利下げペースに関する発言に注目
- 2/13：生産者物価指数
- 2/14：小売売上高
テクニカル分析による今後の見通し：
上値シナリオ：
- 152円突破が最初の関門
- 200日移動平均線が次の抵抗線
- これらを突破した場合、154円までの戻りも視野に
- 154円付近には多くの下ヒゲが形成されており、強い抵抗となる可能性
下値シナリオ：
- 151円割れから150円台を試す展開
- 150円の心理的節目を下抜けた場合、148円台まで下落の可能性
- 148円付近でサポートとなる可能性があるが、ここを割り込むと145円台も視野に
- 三尊天井形成の可能性があり、148円60銭付近のネックラインを下抜けた場合、145円台までの下落リスク
総合的な結論：
現在のドル円相場は明確な下落トレンドにあり、152円がトレンドの転換点として重要な節目となっている。本日の米雇用統計と日米首脳会談の結果が短期的な方向性を決める重要なカギとなる。来週も複数の重要イベントを控えており、特に中国の対米報復関税とFRBの金融政策に関する材料が相場を大きく動かす可能性がある。FXトレーダーは152円の抵抗線を基準に、各イベントの結果を注視しながら、ポジション管理を慎重に行う必要がある。
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『最新のドル/円相場を解説』
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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