オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック
・NY原油先物市場は反発。終値は前営業日比+1.27ドルの1バレル=71.29ドル(12月13日)。
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・12月12日発表の豪11月雇用統計は、雇用者数が3.56万人の増加と市場予想(2.50万人増)を下回った。失業率は3.9%で予想(4.2%)に反して前月から低下。労働参加率は市場予想や前月(67.1%)を下回る67.0%だった。
・12月10日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなった。声明からは「政策は十分に抑制的である必要がある」などの文言が削除されていた。
・12月2日に発表された豪10月小売売上高は前月比+0.6%と市場予想(+0.4%)を上回った。
・11月27日に発表された豪10月消費物価指数(CPI)は前年比+2.1%(予想:+2.3%、前月:+2.1%)だった。また、CPIトリム平均は+3.5%で前月(+3.2%)から伸びが加速した。10月30日に発表された豪7-9月期CPIは前年比+2.8%(予想:+2.9%、前四半期:+3.8%)で予想以上の鈍化だった。
今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ
欧米のPMIに注目!中国経済指標は予想以下でも反応薄そう
本日は中国11月小売売上高と同鉱工業生産が発表される。市場は中国11月小売売上高が前年比+5.0%、同鉱工業生産が前年比+5.4%でそれぞれ前月(+4.8%、+5.3%)から伸びが加速すると予想している。中国当局は先週、2025年の景気刺激策を強化することを発表した。市場は来年の中国経済が好転すると期待をしていることから、本日発表の指標が予想を下回ったとしても、反応は一時的なものとなりそうだ。
その他では、本日はドイツやユーロ圏、英国、米国などの12月製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表される。これらの国(地域)の11月製造業PMIはすべて好不況の分岐点となる50.0を下回っていた。それぞれの国(地域)で前月から改善を示すことができれば、資源国通貨の豪ドルにとって支援材料となるだろう。
豪ドル/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
11:00 中国11月小売売上高・同湖工業生産
ドイツ、ユーロ圏、英国、米国 12月製造業PMI
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り空に雨がぱらつき、豪ドル/米ドルは雨。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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