「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆：外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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今日のドル円 テクニカル分析で環境認識（動画の内容 ポイントまとめ）
本日のドル円相場分析
まず、ドル円の３０分足のチャートを表示しています。昨日の値動きについて、特にローソク足に注目します。一度下落し、151円を割ったと思ったら一気に切り返し、152.80円台まで切り上げたことがわかります。
日足と週足チャートから見るポイント
日足チャートに切り替え、黒色の200日移動平均線をしっかり突破したことがわかります。したがって、この水準がサポートになっていると言えるでしょう。週足チャートに切り替え、152円はレジサポとして過去にも意識されています。今週終値ベースで152円を突破できれば、来週も152円付近がサポートになり、上値を試しやすくなる展開となるでしょう。
昨日の動きを振り返る
振り返りとして、昨日、中国人民元安容認の報道があり、一時的なドル円下落がありました。最も影響があったのは、日銀の観測報道で円乱高下したことです。日銀の一部政策委員が12月の会合で利上げが提案された場合、反対しない見通し、という報道があったことで円買いが強まりました。また、同時に、消費者物価の上昇に加速感が見られず、海外経済の不確実性も高まっていたため、追加利上げを急ぐ状況にない、との報道もあったため、一転円売りに転じました。その中で、安値から高値まで、約1.7円大きく上昇しました。その後、アメリカのCPIの結果が発表され、予想通りだったため、一時下落したものの、再び上値を試す動きが出たこと、そして、152円付近はサポートになっていました。現在のチャートでは、上値が重たい動きになっていますが、152円付近はサポートになっていることがわかります。
今後の注目ポイント
現在の状況を踏まえ、FOMCの利下げ観測について、CPIが予想通りだったので、来週の利下げはほぼ確実と見られています。また、日銀会合については利上げの見込みは１０％台に落ち着いています。
今日の注目経済指標とポイント
次に、今日の注目ポイントについてです。経済指標について、22時30分に11月生産者物価指数が発表されます。昨日CPIが発表されているので、CPIほどの大きな値動きは出にくいと予測されます。しかし、インフレ統計のため、予想以上の伸びがあると、来年の利下げペースにも影響があるかもしれません。次に、新規失業保険申請件数についても、来年の利下げペースに影響があるため、注目しておきましょう。
明日の朝、日銀短観が発表されます。先週、中村日銀審議委員が12月利上げにはデータを見る必要がある、と述べているので、明日の短観は、利上げを後押しする材料として受け止められる可能性があるので注目しておきましょう。
チャートのポイント
チャートのポイントを振り返ります。直近の高値は153.70円付近にあります。したがって、152.70-80円あたりが上値抵抗になりそうです。ダブルトップになっていることも、そう言える理由の一つです。逆に、下値は151.90円付近がサポートになっているようです。したがって、このレンジを意識しておきましょう。上値を試す場合、ネックラインとなる152.40を抜けたら、153.50円あたりを目指す展開となるでしょう。
上値を試す際のターゲット
次に、さらに上値を試す場合のターゲットですが、153.50円付近で、さらに抜けると154円付近になるでしょう。
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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