個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2024年10月30日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
与党が過半数割れとなっており、国民民主党の玉木党首が存在感を増してきています。
与野党問わず、自党の意見と一致するならば賛成という姿勢を貫いており、経済政策で一致するものがあれば同意する、という形で報道されております。
国民民主党は低所得者層支援に力を入れており、減税政策に力を入れています。
しかしながら、徐々に姿勢は軟化していくと思いますので、自民党側との妥協案も時間はかかるでしょうが、良い方向に出てくるのではないでしょうか。
これらの報道で、日経平均も続伸しております。
低所得者層支援=利上げは先送り→ドル/円上昇?
出所:TradingView
ドル/円チャート分析に入ります。 断続的な上昇が続いており、まさに堅調です。
押し目買いはシンプルにトレンドラインからの買いを狙いたいところです。
価格にして152.75-153円ゾーンでしょうか?その後高値をブレイクするならば、今度は153.90円付近に引けているレジサポラインがサポートとなると考えます。
アセンディングトライアングル形成中ですので、強気相場に見られがちな値動きです。
個人的にはこの値動きはポジティブに見ております。
また冒頭の続きになりますが、国民民主党の思想は低所得者層支援です。よって、金融引き締めで最も体力が消耗しやすい中小零細企業や低所得者層になります。 ですので、利上げはどちらかというと今は反対派でしょう。
首相指名選挙には自分自身に票を入れると玉木党首は言明されておりますので、その通りになるならば、玉木首相の誕生でしょう。 ドル/円と日経平均はこれらを織り込んだ値動きに見えます。
米大統領選挙後の11日に内閣総理大臣が決定しますので、それまでは堅調な値動きになると予想します。ファンダメンタルズ相場が続きそうです。
豪・インフレは低下傾向、売り条件が重なっている?
出所:TradingView
今朝発表されたオーストラリアの9月CPIですが、事前予想+2.4%→結果+2.1%としっかりと沈静化してきていることが確認できました。
また来週から中国は全人代を控えており、この場での経済対策案に今後数年間に渡り追加で10兆元(215兆円)の財政出動の承認を得ることを検討していると報道されました。
金額だけ見るとインパクトはありますが、ポイントとしては「今後数年に渡って」ですので、何年かに分けての対応策になります。
この報道後、中国株は下落に転じ始めているので、やや失望感がありそうです。または織り込み済みだったのかもしれません。
株価の反応は限定的になっておりますので、豪ドルは売りやすいでしょう。
豪ドル/米ドルは今年の安値付近である0.6350前後まで下値を拡大していくと予想します。 リスクオフでも売られやすいのがオセアニア通貨ですので、今週の米経済指標が悪化していると豪ドル/米ドルも売られやすいかもしれません。
また米GDPや雇用統計の指標が良い場合は利下げが遠のきますので、ドル買いに傾きやすく、結局はイベントごとに下落が続きやすいのではないでしょうか。 これらの値動きに期待して、今週後半から豪ドル/米ドルの売りトレードを開始していこうと思います。時間足も見ながらの戻り売りトレードになりますがマーケット環境的に売りやすい条件が揃っていると考えます。
今週後半はドル/円の買い、豪ドル/米ドルの売りを併せてトレードしていく予定です。
【ひろぴー氏出演動画】

FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。