個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2024年10月2日15時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
昨晩イランからイスラエルへ200発相当の長距離ミサイルが発射されました。
いくつか迎撃をできたと報道がありましたが、X(旧Twitter)上ではしっかりとアイアンドームをすり抜けて爆撃されている様子を映す動画がいくつも視聴できました。
被害の規模はしっかりと発表されておりませんが、ネタニヤフ首相は数日以内にイラン国内へ報復攻撃を発表するでしょう。
米国が抑止力になれるのか、前回同様に過激な攻撃になるのか、市場は静観状態でしょうか?
有事のドル買い?
出所:TradingView
ドル/円4時間足チャートです。
昨晩、リスクオフという報道がされた割には下落が控えめです。
今年2回目の出来事でもあり、イスラエルの軍事行動もおおよそ想定内でもあるため、そこまでマーケットが驚いていないのでしょうか。
ドル/円も徐々に底堅くなってきたように感じており、有事のドル買いにシフトしていくのではないかと考えています。特にこの1年、昔のようにドル/円やクロス円の下落が続かず、返って反転上昇することが多くなりました。
よって経験上、短期的に今回はあえてドル/円を買い方向で勝負したいと考えました。
また10月下旬には衆議院解散総選挙が控えており、石破首相も支持率が下がるような発信は控えるようになると思います。 日銀の金融引締め策に関する発信も今月中はほぼないでしょう。よって石破首相=円高という流れが短期的に止む期間に入るのではないでしょうか?
4時間足は短期〜長期の移動平均線が収束されつつあり、SMA200(橙)の突破も時間の問題ではないかと考えます。
RCIはやや方向感を失いつつありますが、RCI26は上方向を向き始めておりますので、徐々に反発傾向になると予想します。
有事にポンドもよく上昇する?
出所:TradingView
続いてポンド/円です。
一昔前はリスクオフ相場といえばポンド/円のショートトレードでした。
しかし有事発生から半日経過しましたが、大きな下落には至っておりません。ドル/円同様に反発を疑った方が良いのではないでしょうか?
特にイスラエルに関する戦時では西側諸国も戦費調達のためか、ユーロやポンドが断続的に買われる局面を幾度か見てきました。
よって今回もそのパターンを想定し、ポンド/円の買いを実行して行きたいと思います。
サポートはSMA200(橙)とし、これをバックに買いトレードを繰り返し、目先195円方向を意識していく予定です。
またRCI26やRCI52は下落を示唆しているのですが、現在の価格維持が実現しますと、あとは8~12時間程度経過した頃から反発を始めると考えます(RCI使いとしての経験上の私見です)。よって、この下落失敗パターンに期待してポンド/円もあえて買い方向で勝負して行きたいと考えました。
今週末は米雇用統計ですが、含み益が膨れ上がっていましたら、ドル/円とポンド/円は買い方向継続で週ごえをしたいと考えています。
筆者的にはドル/円クロス円の全てやや強気目線で週後半を勝負して行きたいと思います。
【ひろぴー氏出演動画】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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