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FX/為替「ドル/円、一転152円台へ下落 日米金融政策発表でさらに激しい値動きも」 外為どっとコム トゥデイ 2024年7月31日号

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年7月31日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼30日(火)の為替相場
(1):ユーロ圏GDPは予想以上の伸び
(2):JOLTS求人件数 予想を上回る
(3):日銀観測報道相次ぐ

▼30日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:日米金融政策会合で激しい値動きの可能性/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

30日(火)の為替相場

期間:30日(火)午前6時10分~31日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):ユーロ圏GDPは予想以上の伸び

ユーロ圏4-6月期域内総生産(GDP)・速報値は前期比+0.3%と市場予想(+0.2%)を上回り、1-3月期に続いて2四半期連続のプラス成長となった。これより前に発表された独4-6月期GDP・速報値は前期比-0.1%と予想(+0.1%)に反するマイナス成長だったが、フランスやスペインの伸びがこれをカバーした。

(2):JOLTS求人件数 予想を上回る

米6月JOLTS求人件数は818.4万件と市場予想(800.0万件)を上回った。米7月消費者信頼感指数も100.3と市場予想(99.7)を上回った。

(3):日銀観測報道相次ぐ

NHKはウェブサイトで「日銀 追加の利上げ検討へ 0.25%程度に引き上げる案など議論か」と報じた。記事によると「政策委員の間で物価が見通しに沿って上昇しているという見方が強まる中、追加の利上げについて検討し、最終的な判断を行う」とのこと。その後、時事通信や日本経済新聞など国内メディアが日銀の利上げ検討について相次いで報じると円買いが活発化した。31日付で財務官に就任する三村氏がインタビューで、最近の円安について「デメリットが目立つ」と発言したことも円買い材料になった。なお、三村新財務官は為替介入について、相場がファンダメンタルズから大きく乖離しているときに必要な手段とした一方で、実施の判断は「複眼的、複合的に考える」と述べるにとどめた。

30日(火)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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【情報提供:外為どっとコム】

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  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:日米金融政策会合で激しい値動きの可能性

昨日のドル/円は一転して下落。一時は155.22円前後に上昇していたが、日銀が追加利上げを検討するとの観測報道が相次ぐと152.68円前後まで下落した。東京市場では日銀が利上げを見送るとの観測から長期金利が低下する中で円売りに傾いていただけに、その反動が強く出たと見られる。なお、複数の国内メディアが、日銀は政策金利を0.25%程度へ引き上げる案を議論すると報じており、本日の金融政策決定会合で国債買い入れの減額と追加利上げが同時に決まる公算が大きくなった。もっとも、報道が先行したことで、市場はこれらを相当程度織り込んだと見られることから、日銀の決定が「セル・ザ・ファクト」を誘う可能性もある。円相場は、日銀の政策発表や植田総裁の会見を受けて乱高下しそうだ。本日は米連邦公開市場委員会(FOMC)も行われており、NYタイム終盤にはその結果が発表される。政策金利は5.25-5.50%に据え置かれる公算で、次回9月の利下げ開始を示唆するかが焦点となる。ただ、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は今月15日の議会証言で「特定の会合についてシグナルを送るつもりはない」として利下げの開始時期について言質を与えなかった。本日の記者会見でも同様の姿勢を示すと見ており、この記者会見を含めてドルの値動きも激しくなる可能性が高そうだ。日米両国の金融政策イベントを消化したドル/円がどの水準で7月の取引を終えるのかは、かなりの不透明感があると言わざるを得ないだろう。

注目の経済指標:日銀金融政策決定会合

注目のイベント:植田日銀総裁発言

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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