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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「豪ドルは独自材料が少ない 中東リスクに引き続き警戒を!」ハロンズ FX 2024/4/6

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は98.60円前後、NZドル/円は90.41円前後で週初を迎えました。31日(日)に発表された中国3月製造業PMIが予想を大きく上回り、半年ぶりに好不況の境目とされる50.0を超えていたことで、中国と交易関係の強い豪ドル、NZドルは取引開始から買いで反応しました。ただ、その後日経平均株価が大きく下落したため、資源国通貨である豪ドルやNZドルは一転下落となりました。3日に発表された米3月ISM非製造業景況指数が予想に反して前月から低下していたことで米ドルが全面安となりました。豪ドルやNZドルは対米ドルで買われた一方で、日銀が緩和的な金融政策を継続する円は対米ドルで他通貨ほど買われなかったため、クロス円は軒並み上昇。4日の東京時間には日経平均株価が大幅上昇したことも支えとなり、豪ドル/円は3月21日の高値を上抜けて2014年12月以来となる100.39円前後まで上伸。NZドル/円は91.70円前後まで上値を伸ばしました。同日のNY時間に中東の地政学リスクの高まりを受けてリスク回避の動きとなり、豪ドル/円、NZドル/円ともにこの日の上げ幅の大部分を吐き出す形となりました(執筆時)。

豪ドルは米CPIに、NZドルはRBNZ声明に注目!

来週は豪州にて注目度の高い経済指標の発表はありません。そのため、今週同様に米ドルの動向が豪ドル相場を主導することになりそうです。来週は米国の3月消費者物価指数(CPI)が発表されます。米雇用統計と並んで注目度の高い指標ですので、十分注意しましょう。

ニュージーランド(NZ)では、10日にNZ準備銀行(RBNZ)理事会が開催されます。前回2月28日の理事会で、RBNZは政策金利(OCR)を5.50%で据え置きました。声明では「インフレ率を目標(1~3%)に戻すにはNZ経済における生産能力圧力の持続的な低下が必要。」「これを確実に実現するにはOCRを一定期間制限的な水準に維持する必要がある。」と指摘していました。そのため、今回もRBNZは金利を据え置くことが確実視されています。3月21日に発表されたNZの10-12月期国内総生産(GDP)は前期比-0.1%で、2期連続のマイナス成長(7-9月期は-0.3%)となりました。これはNZ国内の生産能力が低下していることを示唆しています。オアRBNZ総裁は2日のインタビューで「インフレ抑制の仕事に全力で取り組んでいる」「インフレ率を目標範囲内に戻す軌道に乗っている」と語っています。生産能力の低下が示唆されていますが、NZの四半期消費者物価指数(CPI)は4月17日に発表されるため、その結果を見てからの政策判断となりそうです。そのため、今回のRBNZ理事会では声明からRBNZの政策運営に対する姿勢に幾分かの変化があったかどうかを探すことになりそうです。

中国は本当にデフレから脱したのか?

来週は中国の3月CPIが発表されます。2月の中国CPIは前年比+0.7%で昨年8月以来のプラスとなりました。ただしこれは春節(2月10日~17日)に伴う食料品や旅行の需要増が影響しています。2023年の春節は1月(21日~27日)だったので、春節の時期のずれがCPIの結果に表れています。そのため、中国経済が上向き始めているのかを確認するのは11日に発表される3月CPIの結果を確認してからとなります。現時点での市場予想は+0.4%となっていますが、予想を提出しているエコノミストの数がまだ少ないため、11日までに予想値は変わる可能性があります。2月の好結果は特殊要因ですので、まず3月分がしっかりとプラス圏に戻っているかを確認したいところです。

週末の中東リスクに要注意!

4月1日に、イスラエルがシリアにあるイラン大使館を空爆したことで、イランが報復を示唆。これに対して、日本時間5日の早朝にイスラエルのネタニヤフ首相は「イスラエルに危害を加えようとする勢力を痛めつける」と発言したことで、イランとイスラエルを巡る中東の地政学リスクが高まっています。一部では今週末にもイランが報復攻撃を行うとの報道もされています。仮に週末にイランによる報復攻撃などがあれば、その後の中東情勢への懸念がさらに高まり、週明けはリスクオフの動きになる可能性があるため普段以上に注意をしましょう。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は3月21日に続いて、4月4日にも一時100円台まで上昇しましたが、長い上ヒゲを形成して下落となってしまいました。「高値圏での長い上ヒゲは相場転換の可能性を示唆」とも言われていますので、今回も前回同様に短期的には下落トレンドになる可能性があります。その際の下値目途は日足一目均衡表の基準線や、3月28日安値の98.16円前後となりそうです。この水準を下抜けた場合には一目雲が次の目途として見られそうです。
一方で、上値は100円台前半で2回押し戻されてしまったため、意識せざるを得なくなってしまいました。上値目途としては4日高値の100.39円となりますが、まずは終値が100円台で引けられるかを注目しましょう。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表、200MA】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:97.00-101.00、NZD/JPY:88.50-92.50

4/8週のイベント:

04/09 (火) 09:30 豪 4月ウエストパック消費者信頼感指数
04/09 (火) 10:30 豪 3月NAB企業景況感指数
04/10 (水) 11:00 NZ ニュージーランド準備銀行(RBNZ)政策金利
04/11 (木) 10:30 中国 3月消費者物価指数(CPI)
04/11 (木) 10:30 中国 3月生産者物価指数(PPI)
04/12 (金) 未定 中国 3月貿易収支

一言コメント:

先週は暖かく東京も桜の開花宣言がされましたが、今週は一転肌寒い日が続き天気もすぐれない日が続いています。週末も晴天とはならないようです。今年はお花見をする前に桜が散ってしまいそうです。

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nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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