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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「豪ドルは独自材料少なく米国の経済指標を見守る」ハロンズ FX 2024/3/9

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は97.79円前後、NZドル/円は91.55円前後で週初を迎えました。4日(月)は日経平均株価が史上初の4万円台に乗せたことが資源国通貨である豪ドルやNZドルの支えになりました。5日には中国の全国人民代表大会(全人代)が開幕。2024年の経済成長目標を前年と同じ5%前後としたほか、財政赤字目標を対国内総生産(GDP)比で3%(前年と同じ)としました。これを受けて中国当局による超大型の景気刺激策が講じられるとの期待が低下したことで、同国と交易関係の強い豪ドルやNZドルは売りで反応しました。6日にはカナダ中銀(BOC)が政策金利を据え置いたうえで、利下げには慎重な姿勢を示しました。カナダドルは豪ドルやNZドルと同様に資源国通貨として知られており、BOCの決定を受けてカナダドルが買われたことで豪ドル、NZドルは連れ高となりました。また6日の海外時間序盤に日銀が3月にもマイナス金利を解除する可能性が一部メディアで報じられたことで、7日は東京時間は円が全面高となり豪ドル/円、NZドル/円は下落しました。ただ、NY時間に入ると株高を背景に対米ドルで豪ドル、NZドルは強含んだため下げ幅を縮めました。週を通して、独自材料に乏しかったこともあり、豪ドル/円は97円台半ば~98円台前半、NZドル円は91円台前半~後半とともに狭いレンジ内での動きが中心となりました。

材料難で米経済指標を見守る

来週は豪州、ニュージーランド(NZ)ともに、注目の経済指標の発表は予定されていません。そのため、豪ドルやNZドル相場は外部要因での動きがメインとなりそうです。米国では12日(火)に米2月消費者物価指数(CPI)、14日に2月生産者物価指数(PPI)と2月小売売上高、15日には3月ミシガン大消費者態度指数など、注目の経済指標が発表されます。そのため、豪ドル、NZドル相場は米経済指標の結果を受けた米ドルの動きに大きな影響を受けそうです。
米2月CPIは現時点での市場予想は前年比+3.1%で1月から横ばいとなっています。予想や前月を上回る結果となれば、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始時期の後ズレに繋がる可能性があります。もっとも、現時点で市場は米国の年内利下げは3回程度と米連邦公開市場委員会(FOMC)が昨年12月に示した予想の中央値とほぼ同じとなっています。そのため、米2月CPIが予想をかなり上振れない限りは米ドル買いは限定的になると見ています。他方で、米1月小売売上高や米2月ミシガン大消費者態度指数は前回予想を下回り、米国の景気悪化の可能性を印象付けるものとなりました。今回も前月同様の結果となるとこれまで強かった米ドルに売り圧力がかかり、豪ドル、NZドルはともに上値を模索することになりそうです。
このように来週は米ドルの動向が為替相場の中心となると予想されます。そのため、クロス円の豪ドル/円やNZドル/円は方向感が見出しにくい状況です。今週は日銀が3月にマイナス金利を解除する可能性が高まるなど円高に振れる場面も見られました。ただ、既に市場は日銀の3月金融政策正常化を7割方織り込んでいます。そのため、日銀関連の報道で円高に振れる余地は僅かとなっています。3月の金融政策解除の可能性が後退するような材料が出た場合の方が強く反応するでしょう。

週末に中国2月CPI発表

今週末9日に中国2月CPI(前年比)が発表されます。中国のCPIは過去4カ月連続で前年比でマイナス圏での推移となっています。ただ、これは2022年末から2023年1月にかけて中国のCPIが2%前後で推移していたことも影響しています。23年2月には中国のCPIは1.0%まで急低下しました。その影響(ベース効果)もあり、今回発表される中国2月CPIは+0.3%まで回復すると市場は予想しています。予想外のマイナスなどとなった場合には、週明けの豪ドル、NZドル相場は下落して始まる可能性もあるため注意が必要です。

また15日には中国人民銀行が中期貸出制度(MLF)金利、ならびに市場供給額を公表します。MLF金利は中国人民銀行が市中銀行に1年間の期限で資金を貸し付ける際に適用される金利となります。市場供給額は1年前に市場に供給したものを吸収しますので、1年前の供給額と比べてどれくらい増えたのかを見ることによって中国人民銀行の意図が見えてきます。今回の市場予想は、MLF金利は2.50%で前月から据え置き。市場供給額は5500億元で1年前(4810億元)からの増加が見込まれています。利下げの有無だけではなく、市場供給額の増減もチェックしましょう。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は3月に入り97円台後半を中心とした狭いレンジでの値動きが続いています。
3月7日が長い下ヒゲだったことから、下値の堅さが印象付けられています。下値目途は日足一目均衡表の基準線と2月29日安値の97.35円前後が意識されそうです。その水準を下抜けた場合は雲までの下落は視野に入れておきましょう。
上値についても78.20円前後から重い印象がありますが、上下どちらか選べと言われたら上抜けの可能性が高そうです。上抜けた場合は2月23日高値の99.05円までの上昇も考えられますが、100円を目指すにはかなり強い材料が必要になりそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:96.50-99.50、NZD/JPY:90.00-93.00

3/11週のイベント:

03/12 (火) 09:30 豪 2月NAB企業景況感指数
03/15 (金) 10:20 中国 1年物中期貸出制度(MLF)金利発表

一言コメント:

私が少年・少女サッカーチームの指導をしていることは何度かお伝えしていますが、今回初めて生徒のお父さんからフットサルのお誘いを受けました。久々にちゃんとフットサルをするので、身体が思うように動かないと思います。このところ気温も低いですし、「無理をして怪我をしない」。それだけを意識して楽しんで来ようと思います。

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nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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