ドル/円、年明け円安スタートで145円へ持ち直すか!?市場は5日の米12月雇用統計に注目
東京市場のドル/円は強含みの展開。日銀が当分の間、大規模金融緩和を継続するとの思惑から円売り・ドル買いが継続しました。米長期金利の上昇も相まって、午後には一時143.88円前後の高値を付けました。
その後、143.17円前後まで押し戻される場面もありましたが、欧州市場で切り返すと143.90円台まで上昇しました。なお、18時前後に発表された独・ユーロ圏・英の12月サービス業PMI・改定値はいずれも速報値から上方修正されました。
<12月サービス業PMI・改定値>
ドイツ
改定値:49.3
速報値:48.4
ユーロ圏
改定値:48.8
速報値:48.1
イギリス
改定値:53.4
速報値:52.7
市場の関心は明日の米12月雇用統計に集まっています。そうした中で今夜は米12月チャレンジャー人員削減数や米12月ADP全国雇用者数、米新規失業保険申請件数など、複数の米労働関連指標が発表されます。結果によってはドル/円相場の値動きが荒くなる可能性はありますが、決定的な材料とはなりにくそうです。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、140.26円前後の安値以降は反発基調を強めています。10・20日移動平均線を上抜ける中でMACDがゴールデンクロスとなり144円手前まで持ち直しています。ただ、MACDは0ライン下に位置しておりチャート形状から見ても下落基調は継続していると判断できます。目先は144.00-145.00円程度が上値抵抗ゾーンになると見ています。同水準から反落すれば下落基調は継続、突破すればフラットな状態となりそうです。
ドル円 週足チャート
この後の経済イベント
1/4(木)
21:30 米12月チャレンジャー人員削減数
22:00☆独12月消費者物価指数
22:15☆米12月ADP全国雇用者数
22:30☆米新規失業保険申請件数
23:45 米12月サービス業PMI・改定値
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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