オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・NY原油先物市場は反発。リビアの最大級の油田が生活環境の改善に関する抗議活動の影響から生産を停止していることや、紅海の治安悪化により複数の海運会社が紅海での運行を引き続き停止すると発表したことなどが買い材料となった。終値は前日比+2.32ドルの1バレル=72.70ドル(1月3日)。
・12月14日発表の豪11月雇用統計は、雇用者数が市場予想(1.15万人増)を大幅に上回る6.15万人の増加だった。失業率は3.9%へ上昇、労働参加率は67.2%へ上昇し過去最高を記録した。
・12月5日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなった。
・11月29日に発表された豪10月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+4.9%となり豪州のインフレは前月(+5.6%)から大幅に鈍化した。
10月25日に発表された豪4-6月期CPIは前年比+5.4%となり、前四半期(+6.0%)から鈍化した。
今日のメインシナリオは
中国のサービス業は底堅さを示すか?大発会の株価動向に注意!
年が明けて、米国の早期利下げ観測が行き過ぎとの見方から米10年債利回りが反発。金利の上昇を嫌気したNYダウ平均が低下したことで、リスクセンチメントに敏感な豪ドルは対米ドルで売られた。ただし、日銀の早期金融緩和解除が後退したことで円がさらに弱かったため、豪ドル/円は底堅い動きとなった。
本日は中国にて12月財新サービス業購買部協会景気指数(PMI)が発表される。昨年、中国の景気が落ち込む中でも、財新サービス業PMIは好不況の境目とされる50.0を下回ることはなかった。今回発表される12月分は前回(51.5)から若干改善される(51.6)と市場は予想している。12月31日に発表された中国12月非製造業PMI(国家統計局発表)は前月よりも改善を示したため、12月財新サービス業PMIもこれに続ければ、中国と交易関係の強い豪ドルにとって支援材料となりそうだ。
また、日本の株式市場は本日大発会(年内最初の取引)を迎える。1月1日に発生した能登半島地震の影響から日経平均などの株価指数が大きく動く可能性があり、東京時間は豪ドル相場に影響を与える可能性もあるため注視したい。
この先の個別相場変動
■米国の行き過ぎた早期利下げ観測に対する調整が持ち込まれる
⇒米長期金利が上昇
⇒金利高を嫌気して米株価指数が下落
⇒豪ドルはリスクセンチメントに敏感
⇒豪ドルは売られる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
日米株価動向
中国12月財新サービス業PMI
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り空に雨がぱらつき、豪ドル/米ドルは晴れ。5時に豪ドル/円のボリンジャーバンドとストキャスティクスで売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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