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来週の為替予想(米ドル/円)「次回介入へのヒントある?介入催促相場か」ハロンズ FX 2023/10/28

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2023年10月27日 14時20分

次回介入へのヒントある?介入催促相場か

10月23日週の米ドル/円は続伸

底堅い米経済指標や米長期金利の上昇を支えに上値試しの展開を強め、心理的な節目だった150.000円を突破して、年初来高値を150.780円まで伸ばしました。ただ、高値更新直後に日銀が長期金利の変動幅を1.5%まで広げるのではとの一部観測から、149.85円付近まで急落するなど、不安定な値動きとなる場面もありました。(各レート水準は執筆時点のもの)

FX ライブ配信、為替介入の取引戦略・振返り (2023年10月26日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

日銀会合、FOMCetc. 日米材料が豊富

来週は、日本サイドで日銀会合と外国為替平衡操作の実施状況発表、米国サイドでFOMC、国債発行計画の公表、雇用統計とビックイベントが続くため、先週と同様に気の抜けない展開になりそうです。

先ずは日銀会合については、長短金利操作目標などの金融政策は現状維持と見られますが、物価の押し上げ圧力が予想以上に強いことから、日銀が政策修正に踏み切るのではとの思惑も燻っています。肩透かしとなれば円安での反応となり、何かしらの政策修正が入れば円高での反応となりそうです。

日銀の物価動向を補足する3指数と消費者物価指数

※日銀の物価動向を補足する3指数と消費者物価指数
※出所:外為どっとコム総研

次に、日本の財務省が公表する外国為替平衡操作の実施状況ですが、10月3日、150.158円示現後に147.309円まで急落した際に高まった、円買い介入の真偽を確かめることになります。介入していたことが確認できれば円買い戻しムードが強まり、反対に介入が確認できなければ円安の契機と捉えられそうです。ただ、仮に介入が行われていたとしても、次の介入のレベルやタイミングについてのヒントにはならず、円高インパクトは限定されそうです。

日銀の物価動向を補足する3指数と消費者物価指数

※7月の物価見通し(日銀)と今回の予想修正値(Bloomberg 日銀サーベイ)
※出所:外為どっとコム総研

その次に、米FOMCと国債発行計画です。パウエル議長は19日、政策決定は「慎重に進める」と語り、金融情勢の引き締まりや地政学的な緊張を受けて、11月は利上げが見送られる見通しです。すでに市場も、金融市場の引き締まりを受けて追加利上げ観測は限定的な織り込みにとどまっており、大きなサプライズはなさそうです。とはいえ、利上げ打ち止め期待が広がる可能性はありますが、当面、高水準で金利が維持されると見られ、米ドルにとってネガティブ材料にもなりづらいでしょう。また、米財務省の国債発行計画も着目されます。債券市場の需給不安が長期金利の上昇圧力へつながる中、発行額が市場の想定を上回ってくれば、米ドルを押し上げる一因になります。

最後に米雇用統計ですが、全米自動車労組のストライキ拡大などにより、ノイズ発生は必至ですが、それでも新規失業保険申請件数の堅調な推移を踏まえると、米雇用市場の底堅さが改めて示されそうです。問題は、インフレを押し上げるようなひっ迫感が再び強まっていくのかどうかがポイントになりそうです。

これらの結果次第では、米ドル/円の方向性が定まりづらくなる可能性はあるものの、米経済の底堅さや日銀の緩和策継続観測を踏まえれば、米ドル/円の下値は相応に固いと考えられます。米ドル/円は上方向を試しながら、政府・日銀が実際に円安抑制行動を起こすレベルを確認しに行くことになるのではないでしょうか。

米ドル/円の目標値、152.50円付近

日足一目均衡表転換線・基準線や21日移動平均線などサポートラインは充実しています。仮に下振れした場合でも、148.500円付近では押し目買いが入りそうで、下値トライの機運は短命に終わりそうです。上方向は3月24日安値(129.647円)を起点とする、N計算値となる152.653円付近が見えてきそうです。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:148.500-152.500

10/30 週のイベント:

10/31(火) - 日本 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
10/31(火) - 日本 日銀展望レポート
10/31(火) 8:30 日本 9月失業率
10/31(火) 8:50 日本 9月鉱工業生産・速報値
10/31(火) 15:30 日本 植田和男日銀総裁、定例記者会見
10/31(火) 19:00 日本 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
10/31(火) 21:30 米国 7-9月期四半期雇用コスト指数
10/31(火) 22:00 米国 8月住宅価格指数
10/31(火) 23:00 米国 10月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
11/1(水) - 米国 国債発行計画、発表
11/1(水) 21:15 米国 10月ADP雇用統計
11/1(水) 22:45 米国 10月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
11/1(水) 23:00 米国 10月ISM製造業景況指数
11/1(水) 23:00 米国 9月建設支出
11/1(水) 23:00 米国 9月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
11/1(水) 27:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
11/1(水) 27:30 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
11/2(木) 8:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
11/2(木) 20:30 米国 10月チャレンジャー人員削減数
11/2(木) 21:30 米国 7-9月期四半期非農業部門労働生産性・速報値
11/2(木) 21:30 米国 7-9月期四半期単位労働コスト・速報値
11/2(木) 21:30 米国 新規失業保険申請件数
11/3(金) 21:30 米国 10月雇用統計
11/3(金) 22:45 米国 10月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
11/3(金) 22:45 米国 10月総合購買担当者景気指数(PMI、改定値)
11/3(金) 23:00 米国 10月ISM非製造業景況指数(総合)

一言コメント

11月第1週が終われば、米国は冬時間に突入し、経済指標の発表も日本時間でこれまでより1時間遅くなります。夜更かししないように気を付けたいですね。

 
Teamハロンズ
円卓で有名だった旧・上田ハーローの元ディーラー・ストラテジスト・アナリストの所属のチーム。マネ育chに「3分テクニカル分析」(動画)、週刊為替レポート「ハロンズ」、米雇用統計レポート「米国雇用統計の予想と戦略」等執筆。X(Twitter)アカウントTEAMハロンズ(@TeamHallons)では、マーケット雑感、経済指標のヘッドラインを呟いている。平日21:00からはLIVE番組【実践リアルトレード】も担当し、テクニカル分析の解説やリアル口座を使ったトレードをお見せするなど、FX個人投資家の皆様のお取引に有効な情報を日々、配信している。
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