ドル/円、150円を前に伸び悩む…根強い円買い介入への警戒
東京市場のドル/円は、底堅い展開。中国経済指標の結果を受けてドル売り・人民元買いに傾くと、その影響から一時149.48円前後まで弱含みました。しかし、その後は日経平均株価が前日比プラスに転じたことなどを背景とした円売りから149.70円前後まで持ち直すなど下げ渋りました。
欧州時間では、元日本銀行審議委員の桜井真氏が日銀は年内にもマイナス金利政策を解除する可能性があるとの見解を示したことにドル/円は17銭程度、円高で反応するも一時的な動きとなりました。
今夜のドル/円も続伸期待と本邦政府・日銀による円買い介入への警戒感が交錯し高値圏でもみ合う展開となりそうです。NY市場では複数の米連邦準備制度理事会（FRB）高官の講演が控えており、ドルはこれらを受けた米長期金利の動向に反応しそうです。他方で、イスラエルがガザ地区の住民へあらためて避難を促したとの報道がありました。地上侵攻が近いおそれもあることから、引き続き中東情勢に関する続報にも注意が必要でしょう。
10、20、80日移動平均線が上向きを維持しており上昇基調が継続していますが、RSIはやや下向きと上値が重いことが分かります。ただ、10、20日線が下値支持となり底堅さもあるため、高値圏でもみ合うことも考えられます。
ドル/円 日足チャート
この後の経済イベント
10/18（水）
20:00 南ア8月小売売上高
21:30☆米9月住宅着工件数
21:30 米9月建設許可件数
23:30 EIA週間原油在庫統計
25:00 ウォラーFRB理事講演
25:30 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁
26:00 ボウマンFRB理事講演
26:00 米20年債入札（130億USD）
27:00 米地区連銀経済報告（ベージュブック）
28:15 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演
29:00 米8月証券投資
----- モルガン・スタンレー7-9月期決算
----- ネットフリックス7-9月期決算
----- テスラ7-9月期決算
10/19（木）
08:50 日本9月貿易収支
09:30☆豪9月新規雇用者数
09:30☆豪9月失業率
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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