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来週の為替予想(米ドル/円)「32年ぶり高値の151円後半意識か、年末にかけては調整リスクも」ハロンズ FX 2023/9/30

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2023年9月29日 14時20分

32年ぶり高値の151円後半意識か、年末にかけては調整リスクも

9月25日週の米ドル/円は149円台へ上伸

日米の金融政策格差がベースとなり、米ドル/円は149.705円と昨年10月以来の水準まで上昇幅を拡大しました。この間、鈴木財務相からは円安けん制のための口先介入が複数回ありましたが、市場の反応は限定されました。もっとも、米国のつなぎ予算問題に関連して政府機関閉鎖への警戒心が高まり米ドルの頭が重くなると、米ドル/円は149円前半まで押し戻されました。(各レート水準は執筆時点のもの)

FX ライブ配信、介入に備えてますか?ドル円連日の高値更新! (2023年9月28日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

本邦介入スタンスの行方など、着目点多数

来週は、複数の企業景況感や労働市場の動向を示す指標が発表されます。これらを通じて、FRBがインフレに対する勝利宣言に近づけるのかどうか、為替市場では米ドル/円が150円突破を果たすのか、本邦金融当局の介入スタンスは高まるのかなど着目点の多い週になりそうです。材料が多いだけに想定は色々とありそうですが、個人的には日米の金融政策の格差を意識した米ドル高・円安の流れが引き続き継続するのではないかととの見方から、米ドル/円は緩やかに上値を試す展開が基本線と考えます。

しかしながら、年末にかけて油断はできません。米国の4-6月期個人消費・確定値は+0.8%と改定値の+1.7%から大きく下方修正されました。1-3月期の4.2%からも大きく減速しています。また、住宅ローン金利や住宅価格の上昇、学費ローンの返済再開、貯蓄の減少など消費抑制材料が散見され始めており、米経済への先行き不透明感は払しょくされていません。 また、日銀の動向も気になります。足もと、日銀は積極的に円債市場に介入せず、金利上昇を許容する姿勢を示しています。そのため、大規模緩和の継続性に伴う円安バイアスは続いているものの、以前のように円安進行のスピードは上がりづらくなっている感じです。

これらの点を踏まえると、短期的なところでは押し目買いスタンスでも、年末にかけては140.00円付近までの調整があっても不思議ではないのかもしれません。また、目先、米国のつなぎ法案の混乱で政府機関が閉鎖された場合、政府が公表する雇用統計などの経済指標の発表が後ずれして、金融市場が一時的に動揺する危険もあり、注意は必要です。

上方向は150円前半超えれば、次は151円後半

米ドル/円は、上昇トレンドが続いている21日線の傾きが再び急になり始めるなど、下方向のサポート力は増している感じです。目先は、8月29日高値(147.366円)と9月1日安値(144.445円)の値幅の倍返しとなる150.287円が節目と考えますが、その上は昨年10月21日に記録した32年ぶり高値(151.942円)まで目立った節目がなくなりますので、150.30円を超えてくるようだと上昇の勢いが増すかもしれません。下方向は147.89円付近の21日線アラウンドではサポートされるのではないでしょうか。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:147.000-151.000

10/2 週のイベント:

10/2(月) 8:50 日本 7-9月期日銀短観
10/2(月) 22:45 米国 9月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
10/2(月) 23:00 米国 9月ISM製造業景況指数
10/2(月) 23:00 米国 8月建設支出
10/2(月) 24:00 米国 パウエルFRB議長、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、発言
10/2(月) 26:30 米国 ウィリアムズ米NY連銀総裁、発言
10/3(火) 8:30 米国 メスター米クリーブランド連銀総裁、発言
10/3(火) 21:00 米国 ボスティック米アトランタ連銀総裁、発言
10/3(火) 23:00 米国 8月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
10/4(水) 21:15 米国 9月ADP雇用統計
10/4(水) 22:45 米国 9月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
10/4(水) 22:45 米国 9月総合購買担当者景気指数(PMI、改定値)
10/4(水) 23:00 米国 8月製造業新規受注
10/4(水) 23:00 米国 9月ISM非製造業景況指数(総合)
10/4(水) 23:25 米国 ボウマンFRB理事、発言
10/4(水) 23:30 米国 グールズビー米シカゴ連銀総裁、発言
10/5(木) 8:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
10/5(木) 20:30 米国 9月チャレンジャー人員削減数
10/5(木) 21:30 米国 8月貿易収支
10/5(木) 21:30 米国 新規失業保険申請件数
10/5(木) 22:00 米国 メスター米クリーブランド連銀総裁、発言
10/5(木) 25:00 米国 デーリー米SF連銀、発言
10/6(金) 8:30 日本 8月毎月勤労統計調査-現金給与総額
10/6(金) 21:30 米国 9月雇用統計

一言コメント

岸田首相が先日、公表した経済対策について「成長の成果である税収増を国民に適切に還元する」と強調していたけれど、円安でモノの価格が上昇した影響が税収増となった節もあるため、「成長の成果」ってなんなんでしょうね。

 
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