ドル/円、年初来高値(147.37円)を試す展開...米長期金利の動向に注目
東京市場のドル/円は、強含みの展開。中国経済指標の悪化を受けたドル買い・人民元売りがでたことや米長期金利が上昇したこと等を背景に146.87円前後まで上値を伸ばして1週間ぶりの高値を付けました。
欧州市場に入ってもドル高・円安の流れは変わらず序盤に147円を突破すると一時147.18円前後まで上値を伸ばしました。
今夜は☆マークの重要イベントが予定されていないこともあって、ドル高・円安の流れが変わる公算は小さいでしょう。そうした中で、足元のドル/円は146円台後半で上値余地を探る展開となっており、米国債利回りや米株式の動き次第では年初来高値(147.37円前後)を試すことも考えられます。3連休明けのNY市場の動向が注目されます。
ドル/円をテクニカル分析で見ると10・20・80日移動平均線が上向きとなる中で10日線が下値支持として意識されています。また、RSIが上向いていることからも足元の上昇の勢いが強まっていることがわかります。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
9/5(火)
23:00 米7月製造業新規受注
9/6(水)
10:30☆豪4-6月期GDP
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
今日の注目トピック
本日、豪中銀(RBA)が政策金利を4.10%に据え置くことを決定しました。これで3会合連続の据え置きとなります。注目されていたRBA声明についても「金融政策の幾分のさらなる引き締めが必要になる可能性」「世界経済の動向や家計支出のトレンドを引き続き注視」 「金利上昇、経済の需給バランスをより持続可能なものにすることに寄与している」などと目新しい内容はありませんでした。今回のRBAの決定を受けて直後の豪ドル/円は小幅な値動きとなりましたが、徐々に豪ドル売りが強まると一時93.59円前後まで軟化しました。今後の豪ドル相場は、引き続きRBAの金融引き締めに対するスタンスや中国経済の行方に反応してくるでしょう。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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