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ドル/円、146円台半ばでもみ合い...米長期金利次第で147円を試す展開も?(NY市場の見通し)

ドル/円、146円台半ばでもみ合い...米長期金利次第で147円を試す展開も?

東京市場のドル/円は、上値の重い展開。序盤に先週の流れを引き継いだドル買いから146.62円前後まで強含みましたが、年初来高値(146.63円前後)を前に伸び悩むと失速。午後には一時146.30円前後まで反落しました。

欧州時間では、146.28円前後まで下げ幅を拡大する場面もありましたが、米長期金利が反発するとドル買いに傾き146.60円前後まで切り返しました。

足元のドル/円は、先週のジャクソンホール会議にてパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が追加利上げに含みを持たせた事から日米金利差の拡大が意識され146円台前半で底堅い推移となっています。そのため、今夜も米長期金利の動向に注目が集まるでしょう。☆マークの重要イベントは予定されていませんが、米2年、5年債入札やバーFRB副議長の講演により長期金利が変動を強めるようだとドル/円相場にも影響を及ぼしそうです。

ドル/円をテクニカル分析で見ると、10・20・80日移動平均線が上向きを維持しつつ乖離幅を拡大する中で10日線を下値支持とした推移が続いています。そうした中で、146.63円前後まで上伸して年初来高値を更新しました。しかし、8月中旬以降146円台後半で上ヒゲを伸ばして反落する展開が続いています。終値で146円台後半を突破して勢いを加速させることになるか、再び反落となるか注目です。

ドル円 日足チャート

この後の経済イベント

8/28(月)
21:00 メキシコ7月貿易収支
21:00 ナーゲル独連銀総裁、デコス・スペイン中銀総裁、ホルツマン・オーストリア中銀総裁講演
24:30 米2年債入札(450億ドル)
25:30 バーFRB副議長講演
26:00 米5年債入札(460億ドル)
※☆は特に注目の材料

経済指標・イベントの結果について

主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。

経済指標カレンダー

今日の注目トピック

24日~26日に開催された米ジャクソンホール会議での要人発言まとめは以下です。

●パウエルFRB議長
「インフレ率はピークからは下がってきており、それは喜ばしい展開だが、なお高過ぎる」
「適切と判断すれば追加利上げに動く用意がある。インフレがわれわれの目標に向かって持続的に低下していると確信できるまで、政策を景気抑制的な水準に据え置く考えだ」

●植田日銀総裁
「基調的インフレは依然として目標の2%を若干下回っていると、われわれは考えている」
「日銀が現行の金融緩和の枠組みを堅持しているのは、それが理由だ」

●ラガルド欧州中銀(ECB)総裁
「現在の環境に照らし合わせれば、これは、インフレ率を中期目標の2%へと適時に戻すため、ECBが必要な限り金利を十分景気抑制的な水準に設定することを意味する」
「インフレ期待が2%に抑制されることが極めて重要だ」

●ブロードベンド英中銀(BOE)副総裁
「こうした第2ラウンドの影響が、出現したときほど急速に解消するとは考えにくい」
「そのため、金融政策はまだしばらくの間、景気抑制の領域にとどまらざるを得ないだろう」

 
uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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