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大口投資家の動向は?「円ネットショート増加」【最新IMMポジション】2023/8/28

シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。

執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村 勉

目次

▼IMMポジション ドル/円
円ネットショート増加

▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネット小幅な減少

▼IMMポジション ポンド/ドル
ポンドネットロング増加

ドル/円

IMMポジション ドル/円

ポイント

【円ネットショート増加】
8月22日時点で円のポジションは、ドルに対して9.5万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートが積み増され、ロングが取り崩されたことで、ネットショートは前週から約1.4万枚増加した。
期間中のドル/円相場は、米金融引き締め長期化の観測を受けて、146円台半ばまで上伸し年初来高値を更新。 一時、145円台を割り込む場面も見られたが、米10年債利回りが16年ぶりの高水準をつけたことなどで、ドルの下値は堅かった。
日米金利差の拡大から投機筋は円ロングを減らし、円ショートを増やしたことが、ドル/円相場を支える一因となったようだ。

ユーロ/ドル

IMMポジション ユーロ/ドル

ポイント

【ユーロネットロング小幅な減少】
8月22日時点でユーロのポジションは、ドルに対して15.9枚の買い越し(ネットロング)。
ショートの積み増し度合いがやや大きかったことで、ネットロングは前週から約0.1万枚減少した。
期間中のユーロ/ドル相場は、米国の金融引き締めが長期化するとの見方から、ドル買いが優勢となると約2カ月ぶりの水準となる1.0833ドル前後まで下落。
そうした中でも、欧州中央銀行(ECB)の追加利上げを巡る不透明感から、投機筋はポジションの積み増しに慎重だったようだ。

ポンド/ドル

IMMポジション ポンド/ドル

ポイント

【ポンドネットロング増加】
8月22日時点でポンドのポジションは、ドルに対して5.9万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが積み増されたからネットロングは前週から約0.8万枚増加した。
期間中のポンド/ドル相場は、英国のコアCPIが高止まりしたことで英中銀(BOE)の利上げ期待が高まり、1.270ドル台を中心に底堅いとなった。
BOEの追加利上げ期待が高まったことから、投機筋はポンドロングの構築に動いたようだ。


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IMMポジション


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nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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