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ドル円の最高値(151.94円)年内更新は3割超が「ある」と予想!次の円買い介入は150円台?FX個人投資家の大胆予想【外為短観 第171回】

外為短観ロゴ

<第171回調査>2023年8月26日

外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。

分析・レポート作成
外為どっとコム総合研究所

調査実施期間
2023年8月18日(金)13:00~2023年8月22日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は698件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか
問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか
問7:ドル/円は昨年10月に付けた1990年以来の高値151.94円を年内に更新すると思いますか
問8:もし次に政府と日銀がドル売り・円買い介入をするとしたら、どの水準で実施すると考えますか

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください。

「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が54.4%であったのに対し「円高・米ドル安」と答えた割合は23.9%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△30.5%ポイントと前月の△34.8%ポイントからプラス幅がやや縮小した。
調査期間前後の米ドル/円相場は、米10年債利回りが16年ぶりの水準に上昇したことで146円台を回復したが、前週に付けた年初来高値の146.55円前後を超えられなかった。伸び悩んだとはいえ高値圏を維持したことで、個人投資家の米ドル/円に対する強気スタンスも維持されたと見られる。
今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が155.00円、最安値が135.00円となり、高値の平均値は147.81円、安値の平均値は141.86円であった。高値の中央値は147.00円、安値の中央値は142.50円だった。前回調査時との比較で実勢レートが5円前後切り上がったにもかかわらず、高値中央値は前回調査から2円の上昇にとどまった。一方、安値中央値は前回調査から5円上昇した。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が、46.7%であったのに対し「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は21.1%であった。この結果「ユーロ/円予想DI」は△25.6%ポイントとなり、前月の△28.9%ポイントからプラス幅がやや縮小した。
調査期間前後のユーロ/円相場は、円安主導で15年ぶりに159.49円前後まで上昇したが、米ドル高・ユーロ安の影響で伸び悩んだ。そうした中で、個人投資家の強気度合いがやや低下しており、投資家の間で高値警戒感がじわりと高まりつつあるようだ。
今後1カ月のユーロ/円相場の高値と安値の予想については、最高値が165.00円、最安値が140.00円となり、高値の平均値は159.89円、安値の平均値は154.69円であった。高値の中央値は160.00円、安値の中央値は155.39円であった。前月調査時から実勢レートが2円前後切りあがったのに合わせて予想中央値も2円程度、ユーロ高・円安方向にシフトした。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が、31.2%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は30.2%であった。この結果「豪ドル/円予想DI」は△1.0%ポイントとなり、前月の△25.4%ポイントからプラス幅が大きく縮小した。
調査期間前後の豪ドル/円相場は、豪7 月雇用統計が冴えない結果となったことで92円台後半まで弱含んだが、円安主導で下げ渋った。豪中銀(RBA)の利上げ打ち止め観測などから豪ドルの上値の重さが目立つ中、個人投資家の豪ドル強気・円弱気の見通しが後退したと見られる。
今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が100.00円、最安値が85.00円となり、高値の平均値は95.29円、安値の平均値は91.51円であった。高値の中央値は95.00円、安値の中央値は92.00円だった。前月調査時から実勢レートが2~3円程度切り下がる中、予想中央値の下方シフトは1~2円前後にとどまった。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が、48.6%であったのに対し「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は19.6%であった。この結果「英ポンド/円予想DI」は△29.0%ポイントとなり、前月の△24.4%ポイントからプラス幅がやや拡大した。
調査期間前後の英ポンド/円相場は英7月小売売上高の落ち込みを受けて184円台半ばまで弱含む場面もあったが、円安主導で2015年11月以来の186.77円前後まで上伸するなど堅調に推移。英中銀(BOE)の追加利上げ期待も相まって個人投資家の英ポンド強気・円弱気の見通しがやや高まったと見られる。
今後1カ月の英ポンド/円相場の高値と安値の予想については、最高値が195.00円、最安値が160.00円となり、高値の平均値は187.36円、安値の平均値は181.32円であった。高値の中央値は187.00円、安値の中央値は182.50円で、予想中央値は前月調査から3~4円前後、英ポンド高・円安方向にシフトした。なお、実勢レートは前回調査時から4~5円程度上昇した。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか

今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「米ドル」と答えた割合が46.0%で最も多かった。次いで「円」が21.5%で、その後、「英ポンド(8.2%)」、「メキシコペソ(6.2%)」、「ユーロ(4.7%)」、「豪ドル(3.7%)」と続いた。「米ドル」の回答割合は前月の42.0%から上昇した一方、「円」は23.7%からやや低下した。「米ドル」と答えた理由について自由記述形式で尋ねたところ「依然としてアメリカ経済が強いから」、「リセッション(景気後退)懸念が後退しているから」などと米景気の堅調を指摘する声が挙がった。また、「金利が高いから」、「まだ年内に利上げの余地がありそう」などとして金利面での優位性を理由に挙げる向きも多かった。

問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか

今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「円」と答えた割合が43.4%と最も多かった。次いで「米ドル(17.9%)」、さらに「中国人民元(11.7%)」、「豪ドル(9.7%)」と続き、その後「ユーロ(4.3%)」、「トルコリラ(4.3%)」が並んだ。「円」の回答割合は前回とほぼ同水準で5カ月連続の首位となった。一方、2番手の「米ドル」は前回の23.8%から割合が低下した。「円」と回答した理由については「金融緩和がまだしばらく続きそう」、「金利が低いから」、「マイナス金利」などと、日銀の金融政策を円安予想の根拠とする回答が圧倒的に多かった。「円が強くなる理由が見当たらない」との回答もあった。前回から回答割合が上昇した「中国人民元」については、「不動産バブル崩壊の懸念」、「経済状況が不安定」などと経済情勢の悪化を指摘する声が多かった。

問7:ドル/円は昨年10月に付けた1990年以来の高値151.94円を年内に更新すると思いますか

今回の特別質問として、「ドル/円は昨年10月に付けた1990年以来の高値151.94円を年内に更新すると思いますか」と尋ねたところ、「更新しない」が53.3%で、「更新する」は31.7%だった。「わからない」は15.0%。問1や問5および問6で示されたように、個人FX 投資家は米ドル/円相場に総じて強気だが、昨年付けた151.94円は超えないとの見方が優勢であることがわかった。調査期間の米ドル/円相場が145円台を中心に推移していたことを考えると、先行きには強気でも年内残り4カ月あまりで6円以上の米ドル高・円安が進むとの見方は多くないようだ。「更新しない」と考える理由については「150円を超えると政府・日銀の介入が入る」との意見が圧倒的に多かった。その他、「アメリカの利上げが終わりに近づいている」や「利上げが終われば利下げが意識される」などと、米国の金融政策の影響でドル高が進みにくくなるとの見方が出ていた。一方、「更新する」と答えた向きからは「日米金利差は変わらず、貿易収支も赤字。昨年ほど悪い円安ではないので、実弾介入は高値を超えてから」との声が挙がっていた。

問8:もし次に政府と日銀がドル売り・円買い介入をするとしたら、どの水準で実施すると考えますか

もう一つの特別質問として「もし次に政府と日銀がドル売り・円買い介入をするとしたら、どの水準で実施すると考えますか。」と尋ねたところ「150円台」が31.7%と最も多かった。昨年9月に24年ぶりのドル売り・円買い介入を実施した水準である145円台を超えたことで次の目途は「150円」との見方が増えたと見られる。次いで「152円台以上」が13.9%、「介入はしない」が12.5%、「148円台」が11.3%、「149円台」が9.9%と続いた。なお、149円台以下で介入が行われるとの回答の合算割合は35.9%にとどまった。このことから、150円以下の水準では個人FX 投資家の「介入警戒感」は高まりにくいと見られ、1ドル=150円の水準が文字通りの「心理的節目」となりそうだ。

本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。また、本レポートに記載された意見や予測等は、今後予告なしに変更されることがございます。なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、株式会社外為どっとコム総合研究所ならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。 Copyright©2023Gaitame.com Research Institute Ltd. All Rights Reserved. https://gaitamesk.com/
 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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