ドル/円、146円台半ばで伸び悩み...FRB高官の発言に注目集まる
東京市場のドル/円は一進一退の展開。一時146.40円前後まで強含みましたが、植田日銀総裁と岸田首相が会談を行うと伝わると145.80円台まで軟化しました。ただ、会談で為替(円安)の議論はなかったことがわかると146円台を回復するなど方向感が定まらない動きとなりました。
欧州市場序盤は、米長期金利が本日高値圏から低下に転じる中でドル売りに傾くと145.60円台まで弱含み本日安値を更新しました。
今夜も☆マークの重要イベントは予定されていませんが、24日から開催されるジャクソンホール会議を前に、昨日16年ぶりの高利回りを記録した米長期金利(10年)の動きに注目です。複数の米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言を経て、長期金利がさらに変動を強めるようならドル/円相場にも影響を及ぼす可能性があるでしょう。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、10・20・80日移動平均線が上向きを維持しつつ乖離幅を拡大する中で10日線を下値支持に146円へ反発したことなどから上昇基調は継続と見れます。ただ、RSIがやや下向きとなっており今月高値(146.55円前後)を前に上値の重い展開となっています。また、146円台半ばで伸び悩む中でダブルトップとなっておりネックラインの144.90円台を下抜くと下落バイアスが強まる可能性があるため注意しておきましょう。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
8/22(火)
20:30 バーキン米リッチモンド連銀総裁講演
23:00 米7月中古住宅販売件数
23:00 米8月リッチモンド連銀製造業指数
27:30 グールズビー米シカゴ連銀総裁講演
28:30 グールズビー米シカゴ連銀総裁、ボウマンFRB理事講演
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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