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来週の為替予想(米ドル/円)「米ドル/円上昇を拒む要因複数、調整含みの展開も」ハロンズ FX 2023/8/19

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2023年8月18日 14時56分

米ドル/円上昇を拒む要因複数、調整含みの展開も

8月14日週の米ドル/円、上値限定

円買い介入への警戒心は燻っていたものの、米消費の底堅さを受けて米国の金融引き締め長期化が意識されて、米長期金利が4.2%台へ上昇する局面で、米ドル/円は146.552円まで上昇幅を広げました。ただ、その後は中国の人民元防衛のための米ドル売り・人民元買いもあり、米ドル/円は145円前半へ押し戻されました。(各レート水準は執筆時点のもの)

FX ライブ配信、ドル円8連騰で次は148円台か、為替介入の鍵とは (2023年8月17日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

アセット市場への言及に警戒

来週は24日~26日に米ワイオミング州で経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催されます。今回の米利上げサイクルが終盤に近づきつつあるとみられる中で、パウエル議長が9月FOMCや今後の金融政策に対して、どのようなヒントを与えるのかがカギとなります。その講演については、9月FOMCは雇用統計、消費者物価指数などの経済指標を確認してからとなるため、政策判断について「データ次第」との姿勢を続けると見られるほか、足許のインフレ指標の低下スピードが鈍っている点で、タカ派なニュアンスは残すと考えられます。昨年3月からの利上げサイクルが間もなく終了するのではとの市場の思いにタカ派寄りの修正がなされる結果になるのではないかと考えています。イベント的にはタカ派サプライズを警戒すべきでしょう。また、中国の不動産市場を巡り不穏な空気が広がり始めていますので、中国経済や金融システムへの言及があるかどうかにも注意が必要と考えます。中国の動向を気にかけている様子が感じられれば、アセット市場が動揺する危険もあります。

その他、ジャクソンホール会議前日の23日に公表される、雇用者増加数の年次改定、暫定値にも要警戒です。今回の修正は2023年3月分までですが、非農業部門雇用者数(NFP)が過大評価されているとの懐疑心が市場の一部にある中で、雇用者数が下方修正されれば米労働市場への冷静な判断が求められることになり、米国の利上げ期待が後退するかもしれません。反対に上方修正された場合は、追加利上げ観測から米ドル上昇が加速する展開になりそうです。日米の金利差を意識して基本的には押し目買いが中心と考えますが、人民元安防衛の米ドル売りや円買い介入警戒心、中国経済への不透明感など、米ドル/円上昇を拒む要因が散見されるため、状況によっては売り回転でコストを改善しながら、押し目買いのポイントを探りたいと考えます。

米ドル/円、続落からのリカバリーの仕方が重要

米ドル/円の日足のローソク足は8連騰の後、続落しそうな格好になっています。前回の下落局面では続落後に前日分の下げ幅をほぼ取り戻したことで、その後の連騰につながったように感じますので、これから週明け火曜日までのローソク足の形状は重要かもしれません。十分な反発が確認できないようなら、米ドル/円の調整幅が広がり日足一目均衡表・基準線(141.891円:執筆時点)が意識される水準まで視線が下がる危険があります。逆に、リバウンドが大きく出れば、147.000円付近まで上値を広げる期待が膨らみそうです。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:142.500-147.000

8/21 週のイベント:

8/22(火) 23:00 米国 7月中古住宅販売件数
8/22(火) 23:00 米国 8月リッチモンド連銀製造業指数
8/22(火) 28:30 米国 グールズビー米シカゴ連銀総裁・ボウマン米FRB理事、対談
8/23(水) 22:45 米国 8月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
8/23(水) 22:45 米国 8月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
8/23(水) 22:45 米国 8月総合購買担当者景気指数(PMI、速報値)
8/23(水) 23:00 米国 7月新築住宅販売件数
8/23(水) 24:00 米国 米雇用統計、年次改定
8/24(木)-8/26(土) 米国  ジャクソンホール会議
8/24(木) 8:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
8/24(木) 21:30 米国 7月耐久財受注
8/24(木) 21:30 米国 新規失業保険申請件数
8/24(木) 25:00 米国 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、発言
8/25(金) 8:30 日本 8月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)
8/25(金) 8:50 日本 7月企業向けサービス価格指数
8/25(金) 23:00 米国 8月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
8/25(金) 23:05 米国 パウエル米FRB議長、発言

一言コメント

中国政府が「若者の失業率」発表を取りやめるそうです。中国では、今年4月に若者の失業率は初めて20%を超えるなど就職超氷河期。体制批判をかわす狙いから、発表を取りやめた可能性もあるようです。団体旅行解禁に紛れて就職難民が日本に来るなんてこともあるのでしょうか。

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