ドル/円、一時142.50円！日銀による国債買い入れオペ通告で円売り加速
東京市場のドル/円は、円安加速で上値摸索の展開。日銀によるイールドカーブ・コントロール（YCC）柔軟化を受けて長期金利が9年ぶりに0.6％台へ上昇する中、日銀が臨時の国債買い入れオペを通告して金利上昇を抑え込む姿勢を示すと円売りが強まりました。長期金利の上昇を受けて一時140.70円台に下落していたドル/円は141.95円前後まで上伸しました。
欧州市場に入ると、円安がさらに加速。142.00円を突破すると一時142.50円前後まで上値を拡大しました。
今夜は、ドル/円に直接影響しそうな重要イベントはありませんが、月末に絡むリバランスなどの影響で荒い値動きになる可能性があるため注意が必要です。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、10・20日移動平均線を下値支持に上昇する中でRSIが70ラインに向かっていることから上昇基調が強まっていることがわかります。目先は、昨年高値151.94円前後から今年安値127.23円前後の下げ幅に対する61.8％戻し142.50円を明確に突破すれば143円を目指した展開となることが予想されます。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
7/31（月）
21:00 メキシコ4-6月期GDP・速報値
21:00 南ア6月貿易収支
22:20 グールズビー米シカゴ連銀総裁講演
22:45 米7月シカゴPMI
※☆は特に注目の材料
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今日の注目トピック
豪ドル/円は、先週末に一時は91円台まで軟化しましたが本日、円売りが加速したことも相まって95円台まで反発しています。注目は、明日13時30分の豪中銀（RBA）政策金利です。前回7月会合では利上げを停止しており「8月の会合で状況を再評価」としていました。直近の豪データでは、労働市場の強さを維持しておりインフレは順調に鈍化、小売売上高は高止まりといった状態です。そうした中で、RBAが利上げを再開するか、今回も見送るのか、市場の見立ては分かれているようです。以下動画にて、注目点をコンパクトにわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
豪ドル円予想：「利上げ・据え置き」市場予想は半々！サプライズ利上げなら豪ドル買いへ 声明でタカ派スタンス維持なら対ドルでも上昇か【どうなる！？RBA】
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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