ドル/円、一時138円台前半…日銀によるYCC運用柔軟化で円高に傾く（NY市場の見通し）

ドル/円、一時138円台前半…日銀によるYCC運用柔軟化で円高に傾く

東京市場のドル/円は値動きの荒い展開。日銀が金融緩和策の継続を決定したことで一時141.06円前後まで強含むも、長期金利の上昇を1.0％まで許容する方針を示したことから事実上の利上げと受け止められ、138.07円前後へと下落するなど乱高下しました。

イールドカーブ・コントロール（YCC）の運用について15時30分からの植田日銀総裁による記者会見で、±0.5％程度を目途としつつ利回りが1.0％を越えて金利が上昇しないように連続指値オペを実施、+0.5％を超える水準で投機的な動きで上昇したと判断した場合は対応することを述べました。
会見後のドル/円は、一時140.06円前後まで持ち直すもYCCの運用柔軟化が意識されたためか再び円買いに傾くと139.20円台まで反落しました。

NY市場では米4-6月期雇用コスト指数や米6月PCEデフレーターなどが発表されます。9月会合での追加利上げはデータ次第としている中でインフレに絡む米経済指標に注目が集まります。

ドル円　15分足チャート

この後の経済イベント

7/28（金）
21:00☆独7月消費者物価指数
21:30　カナダ5月GDP
21:30☆米4-6月期雇用コスト指数
21:30☆米6月個人所得
21:30☆米6月個人消費支出（PCE）
21:30☆米6月PCEデフレーター
23:00　米7月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
※☆は特に注目の材料

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。

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