ドル/円、144円を中心に方向感摸索か…米独立記念日でNY市場が休場
本日、東京市場のドル/円は方向感を欠く展開。早朝の144.70円前後を高値に、日本株の下落を受けて小緩みましたが144.40円台で下げ渋ると、午後には144.60円台へ持ち直すなど小幅なレンジの中でもみ合いました。
その後、中国の主要国有銀行が1カ月で2回目となるドル預金金利引き下げを行ったことが伝わると人民元買い・ドル売りが強まりました。ドル/円は144.37円前後まで軟化しています。欧州市場に入り、一時は反発するも再び反落し上値の重い状況が続いています。
米国が独立記念日でNY市場が休場となることから、今夜は動意に欠ける相場展開が想定されます。ドル/円は144円台前半では底堅い一方で、政府・日銀による円買い介入の警戒感が高まる145円台に接近すれば上値の重い展開となりそうです。引き続き144円台を中心に方向感を模索する動きになる公算が大きいでしょう。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
7/4(火)
15:00 独5月貿易収支
25:00 ナーゲル独連銀総裁講演
7/5(水)
10:45☆中国6月財新サービス業PMI
※☆は特に注目の材料
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今日の注目トピック
米国債市場の逆イールドがさらに拡大しており、景気後退(リセッション)の予兆として再び注目されています。逆イールドは『逆イールドカーブ』のことで短期債の利回りが長期債の利回りを上回る状態のことです。米国債市場では昨年から2年債利回りが10年債利回りを上回っており、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げサイクルが長期化すればリセッションに陥るとの懸念が高まってきています。今週は、ISM景況指数や雇用統計など米景気を判断する上での重要イベントが続きます。FRBは年内あと2回の利上げを行うことを示唆する中で、米経済への影響がどれほどのものか引き続き経済データにも注目が集まります。
出所:ブルームバーグ 米2年債・10年債利回り

宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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