ペソ/円 早期利下げ観測浮上でも堅調!【知っトク!メキシコペソ】2023/6/26
世界の金融市場は常に変動し、投資家にとって適切な投資先を見つけることは常に挑戦となっています。その中で、特に注目すべきは新興国の通貨であり、その一つであるメキシコペソは、その動向をチャートで確認し、今後を予想し、最新の情報を得ることが重要となります。
このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性のある要因について詳しく解説します。メキシコペソの金利やその他の経済指標も考慮に入れつつ、最新の情報を提供します。メキシコペソがなぜ強いのか、またはなぜ上がる・下がるのかといったことの気づきが得られるのではないでしょうか。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
メキシコ中銀は利上げを見送り高金利維持を再表明
先週22日、メキシコ中銀は政策金利を11.25%に据え置くと発表した。2会合連続で据え置きを決めた理由について「インフレ率は下がっているが、まだ高止まりしている」と説明。その上で、インフレ率を目標の2~4%内に収束させるために「政策金利を現行水準に長期間維持する必要がある」とあらためて表明した。
一部で早期利下げ観測もペソは堅調を維持
他方、中銀は今年10-12月期のインフレ率予測を4.6%とし、前回の4.7%から僅かながらも引き下げた。同日に発表されたメキシコ6月前半の消費者物価指数(CPI)は前年比+5.18%と5月後半の+5.67%から減速した。こうした中、市場の一部では中銀が年終盤に利下げに転じるとの観測が出始めている。もっとも、メキシコ経済が堅調を維持する中で利下げに転じるのは早くても来年前半との見方が依然として大勢だ。いまのところ、ペソ相場にも特段の反応は見られない。早期利下げ観測がごく一部のものにとどまる限り、超高金利通貨のペソを売る動きもきわめて限られるということだろう。今後、市場の利下げを巡る見方がどのように変化していくか注目しておきたい。
メキシコペソ/円(MXN/JPY) 日足チャート:8円台で推移
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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