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今週の為替予想(米ドル/円)「142.50円が次のターゲット、介入警戒強まるか注視」ハロンズ FX 2023/6/17

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2023年6月16日 13時20分

142.50円が次のターゲット、介入警戒強まるか注視

6月12日週の米ドル/円は上伸

米連邦公開市場委員会(FOMC)で、年内あと2回の引き締め予想が示されたことや、1年物の中期貸出制度(MLF)金利の引き下げなど、中国当局の景気テコ入れ策が円の上値を重くしました。139.50円を中心に振幅していた米ドル/円は、これらの結果を受けて一気に141円台回復を果たすと、141.436円まで上昇幅を広げました。その後は、調整売りに押されて140円割れまで下げたものの、日銀会合で現状政策の維持が決まると140円後半まで持ち直しました。(各レート水準は執筆時点のもの)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

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外為どっとコム総合研究所のTEAMハロンズ(@TeamHallons) が、平日21時より配信するFXライブ番組

FX ライブ配信、「次」だけでなく「次の次」も利上げ、ドル高警戒マーケット (2023年6月15日)- YouTube

7月YCC修正期待は引き続き上値抑制材料

先週の米FOMCでは、参加者のFF金利見通しを示すドットチャートにおいて、今年の中央値が3月時点の5.125%から5.625%へ上方修正され、年内あと2回の利上げが見込まれることが明らかとなりました。パウエルFRB議長は「7月のFOMCはライブになると予想」と語っており、7月の追加利上げ織り込み度は上がっています。ただ、同氏は「引き締めペース鈍化は継続」とも語っており、追加利上げの時期への明言は避けています。あくまでもファンダメンタルズ次第との立場のようです。 とはいえ、直近、当局者からハト派寄りのトーンの発言が増えていたことを踏まえれば、今月のFOMCはかなりホーキッシュな内容と思われますので、米金利先高観が今後も米ドル/円を下支えするでしょう。

また、日銀による大規模緩和の継続も手伝って、米ドル/円は140円台より上の水準での定着が意識され始めているのかもしれません。早ければ7月にもイールドカーブ・コントロール(YCC)の修正が実施されるとの見方が燻っているため、一方的に上値を試す展開も想定しにくいのですが、21日・22日に議会証言に臨むパウエルFRB議長がインフレに対して懸念を示せば、日米金利差拡大観測から上値を伸ばしそうです。ただし、円安一方通行となった場合、日本政府からの口先介入が頻繁に行われてくる危険もあって、その度に円相場が不安定となる危険もあるため、急がずにじっくり押し目を待ちたいと考えます。

介入警戒レベルとキーワード
介入警戒レベルとキーワード

米ドル/円、ダイバージェンスに注意

右肩上がりの21日移動平均線や日足一目均衡表での三役好転にサポートされて、上値トライから142.500円付近までの上昇は期待できそうです。ただ、期間14日のRSI(相対力指数)との間で、逆行状態が出現している点は不安材料です。早急に141円台定着して上目線を維持できないようなら、直近、3週間サポートされている138.000円を試しに行く危険もあります。短期上昇チャネルの下限に当たる139.000-139.300円付近まで引き付けて押し目買いを検討したいです。もし割り込むようなら、一度ポジションを軽くした上で、改めて138円前半で押し目を拾うか考えたいです。

【米ドル/円チャート 日足】

USDJPYチャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:138.000-143.000

6/19 週のイベント:

6/20(火) 13:30 日本 4月鉱工業生産・確報値
6/20(火) 19:30 米国 ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
6/20(火) 21:30 米国 5月住宅着工件数
6/20(火) 21:30 米国 5月建設許可件数
6/20(火) 24:45 米国 ウィリアムズ米NY連銀総裁、講演
6/21(水) 8:50 日本 日銀・金融政策決定会合議事要旨
6/21(水) 23:00 米国 パウエルFRB議長、下院金融委員会で証言
6/21(水) 25:25 米国 グールズビー米シカゴ連銀総裁、発言
6/22(木) 8:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
6/22(木) 17:00 米国 ウォラーFRB理事、発言
6/22(木) 21:30 米国 新規失業保険申請件数
6/22(木) 22:55 米国 ボウマンFRB理事、発言
6/22(木) 23:00 米国 パウエルFRB議長、上院銀行委員会で証言
6/22(木) 23:00 米国 メスター米クリーブランド連銀総裁、発言
6/22(木) 23:00 米国 5月中古住宅販売件数
6/22(木) 23:00 米国 5月景気先行指標総合指数
6/23(金) 5:30 米国 バーキン総裁米リッチモンド連銀総裁、発言
6/23(金) 8:30 日本 5月全国消費者物価指数(CPI)
6/23(金) 18:15 米国 ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
6/23(金) 22:45 米国 6月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
6/23(金) 22:45 米国 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
6/23(金) 22:45 米国 6月総合購買担当者景気指数(PMI、速報値)

一言コメント

円安が進むにつれ、当然ながら昨年秋のような介入警戒心が市場に広がると考えます。ただ、2023年度予算では、一般会計の税収は69兆4400億円(2022年度当初予算での65兆2350億円よりも4兆2050億円)と過去最高額を見込んでいるため、財務省としてはなかなか介入の決断を下しづらいかもしれません。円安・物価高による商品・サービスの価格上昇は、その分だけ消費税の税収拡大につながると期待できるためです。税収との兼ね合いも、為替介入のポイントになりそうな気がするのですが・・・・。

 
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