オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・6月6日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利を4.10%へと0.25%の利上げを実施した。
・NY原油先物市場は反落。前日に発表された米5月ISM非製造業景況指数の悪化を受けた米景気減速懸念が売り材料として見られた。終値は前日比-0.41ドルの1バレル=71.74ドル(6月6日)。
・5月31日に発表された豪4月月次CPIは前年比+6.8%となり、前月の+6.3%からインフレは加速した。4月26日に発表された豪1-3月期消費者物価指数(CPI)は前年比+7.0%となり、前四半期(+7.8%)から鈍化した。
・豪4月雇用統計が発表され、雇用者数は市場予想(2.50万人増)に反して0.43万人の減少だった。失業率は3.7%、労働参加率は66.7%となった(5月18日)。
今日のメインシナリオは
豪GDP次第ではRBAが追加利上げを考える!?
昨日はRBAが理事会を開催し市場のメインシナリオである「据え置き」に反して、「0.25%の利上げ」を実施した。RBAは高止まりするインフレ率に対する警戒感を示すと同時に、家計支出の減速への懸念を示していた。
本日は豪1-3月期国内総生産(GDP)が発表される。市場予想は前年比+2.4%、前期(+2.7%)となっている。豪州経済は若干ながら減速を示す予想だ。豪州家計消費は、GDPの約6割を占める。豪1-3月期GDPが市場予想に反して底堅く、特に内訳の消費が堅調さを示せば、「堅調な家計消費がインフレ鈍化を阻む」との見方からRBAの追加利上げ期待が高まることになりそうだ。
この先の個別相場変動
■豪1-3月期GDPが予想を上回る
⇒強い家計消費がインフレを下支えするとの見方が台頭する
⇒RBAが追加利上げを実施するとの見方が強まる
⇒豪ドルは買われる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
豪1-3月期GDP
中国5月貿易収支
中国、米国の株価動向
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに雨。8時に豪ドル/米ドルのRSIで売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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