メキシコ中銀は18日の理事会でどう判断する【知っトク!メキシコペソ】2023/5/11
新興国通貨であり、アメリカ経済との親和性の高いメキシコペソについて、投資に役立つ「知ってトクする」情報をまとめました。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
伸び鈍化のメキシコCPIを受け、メキシコ中銀の金利据え置き観測が浮上
9日に発表されたメキシコ4月消費者物価指数(CPI)は前年比+6.25%となり、3カ月連続で鈍化。一部食品とエネルギーを除いたコアベースでも前年比+7.67%に鈍化して2022年7月以来の7%台に低下した。これを受けて市場では、メキシコ中銀が来週19日の会合で政策金利を11.25%に据え置くとの見方が広がりつつある。
18日のメキシコ中銀理事会に注目
メキシコ中銀は前回3月30日の会合で15回連続となる利上げを決めたが、利上げ幅は25bp(0.25%ポイント)に縮小させた。声明では「物価見通しを踏まえ、既に達成している金融政策スタンス(の是非)を検討する」と表明するにとどめ、追加利上げを示唆しなかった。ただし、メキシコのインフレ目標は2~4%で、足元のインフレ率(CPI前年比上昇率)は依然としてこれを大きく上回る水準にある。なお、メキシコ中銀はインフレ率が目標レンジに接近するのは2024年10-12月期になるとの見通しを示している。18日のメキシコ中銀の判断が注目される。
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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