ポンドのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日のポンド トレードシナリオ
ここまでの相場
・3月23日の会合でイングランド中銀(BOE)は0.25%の利上げを実施し、政策金利を4.25%とした。金融政策委員会(MPC)メンバーの9人中7人が0.25%の利上げを支持、2名は据え置きを支持した。
・英2月消費者物価指数(CPI)は前年比+10.4%と前月(+10.1%)から加速。市場は前月から鈍化する(+9.9%)と予想していた(3月22日)。
・英2月失業率は3.8%と前回(3.9%⇒3.8%)から横ばい。賃金上昇率(除賞与、3カ月平均、前年比)は+6.5%と堅調な伸びを継続していた(3月14日)。
・3月10日に発表された英1月月次国内総生産(GDP、前月比)は+0.3%と予想と前回(+0.1%、-0.5%)を上回った。2月10日に発表された英10-12月期GDP(速報値)は前期比±0.0%市場予想通りの結果となった。10-12月期GDPの確報値は3月31日発表。
・英2月製造業購買担当者景気指数(PMI)/2月サービス業PMI(ともに確報値)は、それぞれ49.3、53.5と速報値(47.5、49.2)から上方修正された。サービス業は昨年9月以来の50.0(好不況の境目と言われる)を超えた(3月3日)。
今日のメインシナリオ
18:30 英製造業PMI 8カ月ぶりに好況に転じるか?
3月22日に発表された英2月CPIは前年比+10.4%と前月(+10.1%)よりも英国のインフレが加速していた。昨日はBOEが0.25%の利上げを実施、政策金利を4.25%にした。声明では「インフレ持続の兆しがあれば、更なる利上げが必要」と前回会合(2月)と同じ文言で、追加利上げの可能性を示唆した。そのため、市場はBOEが次回会合(5月11日)に追加利上げを実施することを織り込み始めている。本日は英3月製造業購買担当者景気指数(PMI)と英3月サービス業PMIが発表される。市場は製造業PMIについて前月(49.3)から若干の改善を予想(49.7)している。仮に好不況の境目と言われる50.0を上回れば昨年7月以来8カ月ぶりとなり、ポンドを支える要因となりそうだ。一方で、サービス業PMIは若干低下すると市場は予想(53.0)している。サービス業PMIは2月に53.5と50.0を5カ月振りに上抜けた。市場予想に近い結果であれば、前月から多少悪化していてもポンドへの影響は小さそうだ。
個別の想定シナリオ
■英3月製造業PMIが50.0を上回る
⇒長らく低迷していた英製造業が好転したことが確認
⇒ポンドは買われる
チャート分析
注目材料
英3月製造業/サービス業PMI
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」ではポンド/円は晴れ、ポンド/米ドルは雨。12時にポンド/円とポンド/米ドルのRSIで買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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