オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・WTI原油価格は続落。米金融システムへの不安は一旦落ち着きを見せたが、米格付け会社が米金融システムへの見方を下方修正したことが売り材料となった。終値は前日比-3.47ドルの1バレル=71.33ドル(3月14日)。
・3月7日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。市場予想通りとなる0.25%の利上げを実施し、政策金利を3.60%とした。声明は前月から比べるとタカ派度合いが弱まった。
・3月1日に発表された、豪1月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+7.4%となり、前月(+8.4%)からインフレは鈍化した。
・豪1月雇用統計は、雇用者数は市場予想(2万人増)に反して1.15万人の減少となったほか、前月分も2万人減に下方修正された。失業率は3.7%、労働参加率は66.5%とともに前月から悪化した(2月16日)。
今日のメインシナリオは
米金融システム不安は後退。米経済しっかりなら豪ドルの支えとなる
昨日は、米金融システムへの過度の不安が和らいだことで、米国株を中心に株価指数が上昇。リスクマインドに敏感な豪ドルも買いが優勢となった。注目の米2月消費者物価指数(CPI)は市場予想と同じ前年比+6.0%となった。米2月CPIコア(除食品)の前月比が+0.5%となり市場予想(+0.4%)を上回ったが、米国のインフレが引き続き鈍化傾向にあると確認できたことは、米経済にとってポジティブな結果と言えそうだ。
本日は米2月卸売物価指数(PPI)が発表される。また、PPIはCPIの川上に位置する指標だ。先日パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が注目している経済指標として、米雇用統計や米CPIとともに名指ししていたため、結果をしっかり見ておきたい。PPIが更なるインフレ鈍化の可能性を示せば、米景気回復への期待感が台頭。株価の上昇が豪ドルを支える材料となりそうだ。
この先の個別相場変動
■米PPIが予想以上に鈍化を示す
⇒FRBの早期利上げ終了期待が高まる
⇒米株価指数上昇
⇒リスクマインドに敏感な豪ドルは買われる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
世界的な株価動向
米2月PPI
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り空に雨がぱらつき、豪ドル/米ドルは曇り。5時に豪ドル/円のボリンジャーバンドで売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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