今週の注目通貨ペアはこれだ!
■ ドル/円 上昇トレンドも動きは緩慢・・・
先週は、水曜日に安値を付け、木曜日に高値を付ける展開でした。週間を通じた上下の値幅は2円にも届かず、しかも週間の高値・安値を水曜日・木曜日に付けるということで、あまり大きな動きを見せずに越週となっています。ただ、先々週の金曜日の陽線の胴体部分をベースに考えると先週の取引価格帯はかなり上方の位置をキープしているという点は注目に値します。また、先週金曜日は陰線で安く引けていますが、かといってチャートが陰転したイメージは全くありません。
移動平均線は、長期が下落する一方で短期・中期が上昇しました。中期・長期の移動平均線がようやくゴールデンクロスを形成し、長期の移動平均線の下落ピッチもかなり緩やかなものとなってきていますので、遅まきながら上昇トレンド入りを果たしたと判断することができそうですね。MACDもゼロラインの上方で上昇基調をキープしていますので、上昇トレンドを追認するものと考えてよさそうです。
今週は、と言うか、今週も、買い先行スタンスで臨みたい感じがしています。先週金曜日の陰線の出現はやや気がかりな印象を受けますが、かと言ってチャート上に売りを明確に示唆する指標が存在しないことも事実と考えてよいでしょう。チャート的なポイントとしては、やはり2月24日の陽線が意識されるところで、この陽線をキープできるようなら再び上昇基調入りの可能性が高いのではないかと考えます。
その他 通貨ペア分析
■ ユーロ/円 失速がホンモノかどうか見極めたい・・・
先週は、月曜日に安値を付け、木曜日に高値を付ける展開でした。月曜日の陽線で先々週の高値を超えてきたことから上値追いの可能性が高いかと思いましたが、火曜日は長い上ヒゲを伴って小陰線、そして水曜日は逆に大きな陽線で高く引け、ここでも上値追いの可能性が高いと考えましたが、木曜日は週間の高値を超えたところから陰線の出現、そして金曜日も続けて陰線の出現ということで、かなり難解な値動きが続いていると考えてよさそうです。
今週は、少し様子を見てみたい感じがします。基本的には上昇トレンド継続中という判断でよいかと思うのですが、先週の実体線の動きを見るにつけ、高く引けたからと言って決して買いでもない、安く引けたからと言ってチャートが陰転したわけでもないという状況が続くのではないでしょうか。いったん、底練りのような形で上昇トレンドの起点を再構築するような値動きが期待できれば買いやすくもなるような気がします。
■ ポンド/円 これでは買い進みにくい・・・
先週は、月曜日に安値を付け、火曜日に高値を付ける展開でした。月曜日に先々週の高値を楽勝で超えてきたことから上値追いの雰囲気を強く感じさせましたが、火曜日は長い上ヒゲを伴って小陰線、うまく利食えなかった人は落胆・・・という展開になってしまいました。水曜日以降もやや軟調な動きが続き、火曜日に高いところを買った人が断続的に投げを持ち込んでいるのではないかと思われます。
今週は、少し様子を見るのが賢明ではないでしょうか。決して下向きのリスクが大きいという状況ではないとは思いますが、先週火曜日の長い上ヒゲの解釈が難しく、買い方の投げ遅れ組が「くすぶって」いるうちは上値の重い状況が続くと考えるのは妥当ではないかと思います。時間の経過とともに中期の移動平均線が上昇を見せ、長期の移動平均線とゴールデンクロスした後でも買いは遅くないような気がします。
■ オージー/円 揉み合っているだけ・・・
先週は、水曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。週間を通じた上下の値幅は1円にも届かず、完全に売り買いのバランスの取れた小康状態が続いています。先々週の動きを見る限り、やや下値不安が大きいかと思われましたが、長期の移動平均線が下支えになったのでしょうか、下落局面では売り方の買い戻しがそこそこ入り下値模索の動きに発展することはありませんでした。
今週は、様子を見るよりないのではないでしょうか。先週の動きを見る限り、水曜日の陽線がやや目立つことに加えて下値模索の動きを見せなかったことは買い方を指示する材料と考えられますが、だからと言って買いを示唆する明確な指標が目に付くわけでもありません。長期の移動平均線が横這いから上伸基調に舵取りを変えてくれば話は別かもしれませんが、そういう状況を実現するにはまだ時間が必要と考えてよいと思います。
■ ユーロ/ドル 読みにくいとしか言いようが・・・
先週は、月曜日に安値を付け、水曜日に高値を付ける展開でした。先々週の流れを考えると下値不安がやや大きな週になるような気がしましたが、積極的に下値を叩く動きはほとんど見られませんでした。かと言って、水曜日の陽線で実体線が長期の移動平均線を越えたレベルではすかさず戻り売りが入り、実体線が中期の移動平均線を越えてしっかり買い進むような動きには発展していません。
今週は、少し様子を見るよりないような気がします。チャート的には、色々なものが「収束」するような向きに動き始めていますし、MACDこそゼロライン割れでの推移を継続していますが、こちらもやや底打ちからゼロラインへ向けて上伸の可能性を感じさせます。いずれにしても狭いレンジを形成していますので、上下どちらか乖離した方へ動きやすいような状況になっているような気がします。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
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