今週の注目通貨ペアはこれだ!
■ ドル/円 下落トレンド入りの可能性が高いか・・・
先週は、水曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先週後半の流れを受け継ぎ、週初は堅調な動きを続けましたが、木曜日以降の2連続陰線で一気に週間の安値を下回ってしまいました。しかも、終値ベースで直近の安値を更新、下値不安の大きな形での越週となっています。やはり、12月20日に出演した陰線の「重み」をずっしりと感じるチャート形成と言えるのではないでしょうか。
移動平均線は、3本とも下落しました。やはり、実体線が移動平均線の動きに反して戻るというのは、流れに逆らった動きと考えてよいのではないでしょうか。結局、先週末ベースで実体線は3本の移動平均線を下回ってしまい、しかも3本の移動平均線がいずれも下向き傾向を維持していることを考えると、下落トレンド入りの可能性が高いと考えてもいのかもしれません。
今週は、売りスタンス先行で臨みたいところです。実体線と移動平均線の関係を考えると買い先行スタンスを選択する余地はありませんし、MACDも再度デッドクロスを形成する可能性が高く、下がれば下がるほど買い方の投げが持ち込まれるような気がします。値頃感からの押し目買いは報われない可能性が高いと思いますので、全くオススメできない局面と考えるべきでしょう。
その他 通貨ペア分析
■ ユーロ/円 買い方に厳しいチャート形成が続くか・・・
先週は、水曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。週初章は堅調な動きを見せましたが、ドル円と同様、木曜日以降の2連続陰線で一気に週間の安値を更新してきました。ただし、売られたと言っても12月の安値を更新したわけではなく、ドル円と比べると「首の皮1枚残っている」という表現が妥当ではないでしょうか。ただ、チャートは一気に悪化の程度を増していて、買い方を蹴散らすに十分な形状と言えそうです。
今週は、売り先行スタンスで臨むべき局面と考えます。ドル円と同様、先週後半の連続陰線によって買い方が受けたショックが大きすぎますし、MACDもゼロラインの下側で下落基調を継続していて、チャート全体を見渡しても買い方を支持する材料には乏しいと思います。強いて言えば、12月の安値と比較するとまだ「のりしろ」があることですが、これだけで新規買いを選択するには弱いと判断せざるを得ません。
■ ポンド/円 下落トレンド入りの可能性が高い・・・
先週は、水曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先週木曜日以降の連続陰線の出現で下値模索の動きに入り、一気に12月の安値を更新してきた点で、同じ対円の通貨ペアの中にあってもポンド円の重症度合いは大きいと言ってよいと思います。終値ベースでも12月の安値を更新してきている点も買い方に与えるショックは小さくない状況に陥っていると考えてよいでしょう。
今週は、売り先行スタンスで臨みたいところです。実体線と移動平均線の関係を見ても買い方を支持する材料は全く見当たらず、逆に先週後半の下落スピードが速かったことを考えると、買い方の「逃げ遅れ組」の投げが持ち込まれる可能性が高いと思うのです。ボリンジャーバンドの幅が大きく広がってきてい、あすので、ボラティリティが高い点には注意が必要ですが、安易に買い先行スタンスを取るべき局面ではないと思います。
■ オージー/円 まだ踏ん張ってはいるものの・・・
先週は、月曜日に安値を付け、水曜日に高値を付ける展開でした。木曜日・金曜日の連続陰線で下値模索の動きとなりましたが、対円の通貨ペアの中で唯一、オージー円だけが週間の安値を月曜日に記録しています。先週初めの「貯金」が大きかったという状況と言える状況で、対円の通貨ペアの中では最も「踏ん張っている」という評価が妥当だと思います。
今週は、他の対円の通貨ペアと同様に、売り先行スタンスで臨まざるを得ないと思います。12月の安値まではそこそこの「貯金」が残っているとは言え、だからと言ってこれを材料に買いスタンスを選択するわけには行きません。チャート的に買いを選択する余地がない以上、やはりストラテジーとしては売り先行スタンスで臨むべき、ただ、同じ売るにしても他の対円の通貨ペアの方が優先順位が高いという状況だと思います。
■ ユーロ/ドル じり高基調が続くか・・・
先週は、月曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。週間を通じた上下の値幅がかなり狭くなっていて、揉み合いを形成している状況が続いていましたが、先週金曜日の陽線でやや上抜けの様相を呈しています。終値ベースで見ても12月14日の戻り高値を更新してきていて、上値追いの可能性を強く感じさせるチャート形成と言えるのではないでしょうか。
今週は、買い先行スタンスで臨みたいところです。ボリンジャーバンドの幅がかなり狭くなっていて、大きな上伸を望むことはできない気がしますが、かと言ってチャート的に売りを選択する要因は見当たらず、じり高推移が続くうちは買い方有利の地合いが継続すると考えるのが妥当だと思います。実体線と長期の移動平均線との乖離もそれほど大きくなく、息の長い上昇トレンドが継続する可能性が高まっていると思います。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。また、本レポートに記載された意見や予測等は、今後予告なしに変更されることがございます。なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、株式会社チャートリーディングならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。