読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

FX/為替予想「2023年のランド相場、主要国の急速な利上げの影響が波及するリスクに注意」南アフリカランド 1月相場見通し

南アフリカランド相場見通し

目次

▼南ア国内の政局不透明感が後退
▼ドル高再開には警戒

南ア国内の政局不透明感が後退

南アフリカ・ランドの対ドル相場は、グローバルな為替市場におけるリスクセンチメント、そしてそれを大局的に反映して変動する安全通貨であるドルの名目実効為替レートと連動性が高い(第1図)。

南アフリカ・ランド対ドル相場とドル名目実効為替レート図1:南アフリカ・ランド対ドル相場とドル名目実効為替レート

米インフレ率の頭打ちやFRBによる利上げペースの減速を織り込み、11月以降、米金利と共にドルの反転下落基調が続いて来たが、12月以降は、ランドはそのドルに対して弱含みに推移していた。11月30日に国会に提出された報告書によりラマポーザ大統領の汚職疑惑が再燃。同大統領が辞任する可能性も取り沙汰されたことによる政治的な不透明感の高まりが、市場で嫌気されたためだ。その後、12月13日には国会で同大統領の弾劾手続きの実施が見送られ、19日には与党アフリカ民族会議(ANC)の党首選でラマポーザ氏が再選を果たしたことで、こうした先行き不透明感は一先ず後退。ランドにも反発の動きがみられている。

ドル高再開には警戒

もっとも、下落して来た米10年金利が足元下げ止まる兆しもあり、今後市場のセンチメントが再びリスク回避・ドル高の方向へ振れ始める可能性もあり注意が必要だ。南アフリカ経済は、第2四半期の洪水の被害などによる落ち込みから第3四半期には回復をみせるなど、引き続き一定の底堅さをみせているが(第2図)、来年にかけては、主要国においてこれまでの急速な利上げの影響がいよいよ本格化する可能性があり、市場のリスクセンチメントの変化によりドル高・ランド安の流れが再開するリスクも依然警戒される。

南アフリカ・実質GDP成長率(前年比)第2図:南アフリカ・実質GDP成長率(前年比)

今般の日銀による金融緩和政策の微修正も、仮に市場が大規模緩和の修正の始まりではないかと勘繰るような推移となれば、円高圧力からランドは対円でも下落圧力が燻り易いだろう。

(国際通貨研究所 上席研究員 橋本 将司 氏)

【南アフリカランド/円 日足】

ZAR/JPY 日足

南アフリカランド 特設サイト:
 南アフリカランドのスワップポイントと見通し|初心者でも分かるFX投資|外為どっとコムのFX

チャート:
為替チャート・FXチャート | 外為どっとコムのFX | 初心者にもわかるFX投資

店頭FX(外国為替保証金取引)における新興国通貨取引のリスクについて
当社取扱通貨のうち、いわゆる新興国通貨に分類されるトルコリラ・南アフリカランドおよびメキシコペソ(MXN)はインターバンク(銀行間為替市場)における流動性が主要国通貨に比べ相対的に低く、経済指標発表のみならず金融政策変更やその他政治的要因、さらには地政学的リスク等の要因による突発的な相場急変動が起こりやすい環境下にございます。また、こうした急変動時には実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ大幅に拡大する傾向にあり、その場合には当社でもやむなく提示スプレッドを一時的に拡大することがございます。あわせて、相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更する場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。これら新興国通貨のお取引、およびこれらを対象とするキャンペーンへのご参加に際しては、以上につきあらかじめご留意のうえ、ポジション保有時、特に法人会員様の高レバレッジ取引における口座管理には十分ご注意くださいますようお願い申し上げます。以上の新興国通貨それぞれのリスク、および直近時点でのリスクレポートにつきましては、こちらのページをご参照願います。
新興国通貨が高金利である理由について
新興国に分類される国々は概して政治リスクや財政リスクが先進国よりも高く、したがってその経済的信用度は相対的に低い水準にあります。こうした条件下では海外投資家の資金を呼び寄せられず、経済発展の支障となるため、金利を上げたり税金を安くしたりすることで、信用度の低さを補いうる投資環境を構築しようとします。そのため新興国通貨は一般に先進国通貨よりも高金利となる傾向にありますが、前述したように各種リスクが高い水準にあることから、長期的には先進国通貨に比べて価値が下がる(=通貨が下落する)条件を備えているともいえます。

 

 
橋本 将司氏 公益財団法人 国際通貨研究所 経済調査部 上席研究員
橋本 将司(はしもと・まさし)氏
慶應義塾大学卒業後、三菱UFJ銀行に入行。国際通貨研究所研究員、グローバルマーケットリサーチ・シニアアナリスト、経済調査室ニューヨーク駐在などを歴任し、グローバルな為替市場やマクロ経済に加え、米国金融業界や金融規制など幅広い分野の調査業務に従事。現在国際通貨研究所において、為替市場や主要国の金融政策・マクロ経済動向の分析を担当。理論的な観点からの為替市場分析を得意とする。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。