豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・WTI原油価格は反発。米10月消費者物価指数(CPI)が予想以上に鈍化していたことで、米連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げ観測が後退。米利上げ幅縮小により米国の景気悪化観測が若干和らいだことが要因。一時1バレル=87ドル台まで上昇(11月10日)。
・11月1日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。市場予想通りとなる0.25%の利上げを実施し、政策金利を2.85%とした。
・10月26日に豪統計局は7-9月期四半期消費者物価指数(CPI)と9月の月次CPIを発表。7-9月期CPIは前年比+7.3%(予想:+7.0%)、9月CPIも+7.3%(予想:+7.1%)とそれぞれ上振れとなった。7-9月期CPIのトリム平均は+6.1%となり、同項目の公表が開始された2003年以降で最大の伸びとなった。
・9月分の豪雇用者数は900人増と予想の2.5万人増を大きく下回る。失業率は3.5%、労働参加率は66.6%と前月から横ばいとなった(10月20日)。
・2022年4‐6月期の賃金指数(前年比)は+2.6%と市場予想(+2.7%)を下回る。前期比は+0.7%(前回:+0.7%)と、賃金は堅調さを維持している(8月17日)。次回は11月16日発表予定。
今日のメインシナリオ
米CPIで米ドル円急落!インフレ鈍化観測は豪ドルにとってポジティブ要因
昨日、市場の注目を集めていた米10月CPIは市場予想(前年比+7.9%)を下回る+7.7%となった。この結果を受けて、市場は12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げ幅が0.50%に縮小されるとの思惑が高まり、全面的な米ドル売りとなった。豪ドルは対米ドルでは上昇したが、米ドル/円の下落幅が非常に大きかったことから豪ドル/円は下落となった。本日は株価動向に注目したい。昨日米国の利上げ幅縮小観測が高まったことで、NYダウ平均を中心に米国株式指数は軒並み大幅高となった。FRBの利上げ幅が縮小されることで、米経済への悪影響が軽減されるとの思惑からだ。このリスクオンムードが継続するのであれば、資源国通貨である豪ドルにとってはポジティブな要因となる。他方で、同様の理由で米ドル売りが再加速し、米ドル/円が140円割れを試しに行く場合、昨晩同様に豪ドル/円は連れ安となる可能性が高い。米ドル/円の動きにも注視しておきたい。
個別の想定シナリオ
■米国のインフレ鈍化観測によるリスクオンムードが継続
⇒株価が上昇
⇒豪ドルはリスクマインドに敏感
⇒豪ドル/円は上昇
チャート分析
今後の注目材料
24:00 米11月ミシガン大消費者態度指数
米国株を中心とした株価動向
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに晴れ。7時に豪ドル/米ドルのRSIで売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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