FX「12回連続政策金利引き上げ、ペソ円は米CPI低下と日銀介入で反落」メキシコペソ見通し


総括

FX「12回連続政策金利引き上げ、ペソ円は米CPI低下と日銀介入で反落」メキシコペソ見通し

予想レンジ 7.0-7.5

 (ポイント)
*政策金利は、0.75%引き上げ10.0%
*12回連続政策金利引き上げ、4回連続0.75%引き上げ
*メキシコのファンダメンタルズは大きく変らず、ペソ円は円の動きに左右される
*10月消費者物価は8.41%上昇
*米中間選挙の影響は民主党の善戦で軽微か
*今年は唯一ドルより強いのがペソ
*3Q・GDPは強かった
*バークレーズがペソ堅調見通し、ムーディーズは弱気
*ムーディーズは格下げ、S&Pは見通し引き上げ
*日銀介入や中銀副総裁発言、米CPI低下でペソ下落も、ファンダメンタルズは強い
*エスキベル中銀副総裁が利上げ減速論を展開
*経済指標は概ね強く、貿易収支は改善
*ペソを支えるもの、高金利、郷里送金、直接投資
*世界銀行は今年の成長率を1.8%と予測、6月の見通しから0.1%引き上げ
*米国向け自動車輸出はメキシコが日本を抜いてトップに
*米独中がメキシコとの経済関係を強めている
*大統領の人気は高い

(政策金利10%へ)
 政策金利は予想通り0.75%引き上げられ10.0%となった。12会合連続利上げ、4会合連続0.75%利上げ。直前に発表された10月米国消費者物価の低下には影響されなかった。金融引き締めサイクルを継続した。過去最高の政策金利となった。
 年間インフレ率は8.4%で、22 年近くのピークであった8月の8.7% から減速している。中銀は年末までのインフレ予想を従来の8.6%から8.3%に下方修正している。ただ目標の3%からはかけ離れているので利上げ継続となった。中銀はまたインフレ率が 2024 年3Qまでに3%の目標に収束すると予測しており、2024年の1Qまでに目標内に収まることを示していた以前の予測から後退している。
 0.75%の利上げに賛成したのは5人中4人、0.5%の利上げを主張したのは、かねてから利上げ減速論を打ち出していたエスキベル中銀副総裁。尚、実勢を踏まえて基準金利の上方修正の幅を次回会合で評価する。

(年初来、最強通貨の地位は譲らないが対円での伸び幅縮小)
 年初来、最強通貨の地位は譲らない。ただ対円での伸びは昨日の米消費者物価低下で縮小した。メキシコ自体のファンダメンタルズは大きく変っていない。円が上昇したことによる。3Q・GDP、依然堅調な郷里送金の伸び、10月企業信頼感指数も製造業PMIも改善している。財政運営は緊縮的で評価が高い。

(10月消費者物価は)
 10月の消費者物価指数は、前年同月と比べて8.41%上昇した。食料品を中心とした大幅な物価上昇が続いている。10月は食料品と飲み物、たばこの価格が前年同月と比べて13.95%上がった。果物と野菜の価格は同12.63%上昇した。農産物とエネルギー価格を除くコアインフレ率は同8.42%だった。商品別ではズッキーニの価格が前月比で23.16%、トマトが同18.8%と大幅に伸びた。
 一方、ロペスオブラドール大統領は9日、「物価上昇のペースが減速している」と述べた。メキシコ政府はガソリンに対して価格に応じた補助金を出すほか、小売り大手などに値上げを抑えるように協力を求めてきた。市場では中銀が23年に向けて利上げペースを緩めるという見方も出ていた。 

(米国中間選挙の影響)
ペソ堅調な流れに立ちはだかるものがあるとすれば、米国中間選挙で共和党が勝利、かつトランプ派の勢力が増す時であったが、中間選挙は民主党が善戦している。
 現在、USMCA協定に基づき、米・メキシコ両国は貿易、国境警備、気候変動、安全保障、エネルギー問題で良好な関係を築きつつある。米共和党の勢いが増すと流れが変わりメキシコの政治経済運営にも悪影響を及ぼすかもしれない。ただトランプ前大統領は為替はペソ高が望ましいとしていたので、それが今実現していることは幸いだ。

テクニカル分析

ボリバン2σ上限から反落、5日線下向き20日線を下抜くか

日足、ボリバン2σ上限からボリバン3σ下限へ反落。11月2日-7日の上昇ラインを下抜く。9月28日-11月10日の上昇ラインがサポート。11月8日-10日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き20日線を下抜くか。
 週足、10月24日週-31週の上昇ラインを下抜く。3月7日週-8月1日週の上昇ラインがサポート。ボリバン中位は7.01。5週線、20週線上向き。
 月足、8月から毎月年初来高値を更新していたが11月は陰線スタート。9月-10月、3月-8月の上昇ラインがサポート。ボリバン上位。
 年足、2021年は陽転。20年-21年の下降ラインが上値抵抗だが上抜く。20年-21年の上昇ラインがサポート。



VAMOS MEXICO

10月の自動車車生産は前年比8%増

 10月の自動車生産台数は27万8506台と前年同月比で8%増えた。6カ月連続で前年同月の水準を上回った。新型コロナウイルスや世界的な半導体不足の影響が解消しつつあるが、メキシコの通常の生産規模までは回復していない。
 10月の販売台数は前年同月比19%増の9万1101台だった。輸出台数は同19%増の26万7910台だった。供給制約が解消しつつあることで、需要が堅調な米国向けを中心とした輸出が回復している。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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