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次に為替介入があったら…FX投資家の半数は『ドル買い・円売り』が有効な取引戦略と考える【外為短観 第161回】

外為短観ロゴ

<第161回調査>2022年10月29日

外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。

分析・レポート作成
外為どっとコム総合研究所

調査実施期間
2022年10月21日(金)13:00~2022年10月25日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は793件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか
問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか
問7:政府・日銀は9月に24年ぶりのドル売り・円買い介入を実施しましたが、あなたの評価として最も適切なものを次のうちから選んでください
問8:仮に次のドル売り・円買い介入があった場合、最も有効な取引戦略は次のうちどれだと考えますか?
今後の調査実施計画及び公表方針

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください。

今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し

「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が、80.7%であったのに対し「円高・米ドル安」と答えた割合は8.4%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△72.3%ポイントと前月の△45.3%ポイントからプラス幅が大きく拡大し、過去最高となった。調査期間前後の米ドル/円相場は、21日に1990年7月以来の151.94円前後まで高値を更新。その後、政府・日銀による連日の円買い介入(公表はしていない)の影響で145円台まで下落したが、再び149円台へ切り返した。前月に続き介入の効果は一時的で、米ドル高・円安トレンドが継続すると見る投資家が増えているようだ。介入によってむしろ個人投資家の米ドル強気・円弱気姿勢が強まったようにも見える。

今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が165.00円、最安値が135.00円となり、高値の平均値は155.22円、安値の平均値は145.36円であった。高値の中央値は155.00円、安値の中央値は145.32円だった。前月調査から5~8円程度、米ドル高・円安方向へシフトした。

米ドル/予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し

「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が、56.7%であったのに対し「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は13.7%であった。この結果「ユーロ/円予想DI」は△43.0%ポイントとなり、前月の△10.8%ポイントからプラス幅が大きく拡大した。調査期間前後のユーロ/円相場は、堅調に推移し2014年12月以来の148.40円前後の高値を更新した。ユーロ圏9月消費者物価指数(HICP)が前年比+9.9%と過去最高水準を記録し欧州中銀(ECB)の利上げ継続観測が強まったことが個人投資家のユーロ買いの意欲を高めたようだ。

今後1カ月のユーロ/円相場の高値と安値の予想については、最高値が160.00円、最安値が132.00円となり、高値の平均値は150.72円、安値の平均値は142.37円であった。高値の中央値は150.00円、安値の中央値は142.65円であった。前月調査から5円程度、ユーロ高・円安方向へシフトしており、2008年以来の150円台を目指すとの見方が増えているようだ。

ユーロ/予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し

「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が、53.8%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は12.4%であった。この結果「豪ドル/円予想DI」は△41.4%ポイントとなり、前月の△19.5%ポイントからプラス幅が大きく拡大した。調査期間前後の豪ドル/円相場は、世界経済のリセッションリスクが高まっていることや豪中銀(RBA)が利上げペースを緩めていることから95円を上値に伸び悩む展開となった。ただ、個人投資家は、日銀の金融緩和政策維持により、円売りが優位となる相場展開を見越して豪ドル高・円安方向に推移すると見ているようだ。

今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が103.00円、最安値が85.00円となり、高値の平均値は97.84円、安値の平均値は90.78円であった。高値の中央値は98.00円、安値の中央値は90.58円で、前回から50銭~1円程度、円高・豪ドル安にシフトした。

豪ドル/予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください

今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し

「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が、49.4%であったのに対し「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は18.2%であった。この結果「英ポンド/円予想DI」は△31.2%ポイントとなり、前月の△4.5%ポイントからプラス幅が大きく拡大した。調査期間前後の英ポンド/円相場は、スナク元財務相が英国の新首相に就任し、演説の中で「経済の安定と政治への信頼感を取り戻す」と語ったことなどが好感され2016年2月以来の170.60円前後まで上値を伸ばした。個人投資家は前政権の経済対策を巡る市場の混乱が落ち着き、英ポンド高・円安方向に推移するとの見方を強めたようだ。

なお、今後1カ月の英ポンド/円相場の高値と安値の予想については、最高値が180.66円、最安値が150.00円となり、高値の平均値は172.77円、安値の平均値は161.29円であった。高値の中央値は172.00円、安値の中央値は161.00円で、前月調査から6円程度、ポンド高・円安方向にシフトした。

英ポンド/予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)。また、選んだ理由もご記入ください

今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨

今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「米ドル」と答えた割合が65.2%と最も多かった。次いで「円」が12.5%、「メキシコペソ」が6.2%と続き、さらに「英ポンド(4.0%)」、「豪ドル(3.3%)」、「ユーロ(2.6%)」、「NZドル(1.6%)」と続いた。「米ドル」の割合は前月の64.1%からさらに上昇した。個人投資家の間では「米ドルしか買えない」との見方が一段と強まっているようだ。「米ドル」と答えた理由については「米連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な利上げ」を挙げる向きが圧倒的に多かった。「円」については「日銀の(緩和)政策変更」や「政府による円買い介入」など、政策対応による通貨高を予想する声が挙がっていた。

問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)。また、選んだ理由もご記入ください

今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨

今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「円」と答えた割合が60.9%と最も多かった。次いで「米ドル」が12.0%、「英ポンド」が10.5%、続いて「ユーロ(6.6%)」、「トルコリラ(2.5%)」、「中国人民元(2.3%)」の順になった。「円」の回答割合は前月の51.5%から一段と上昇。個人投資家の円先安観はさらに高まっているようだ。その理由として「(日銀の)マイナス金利」を挙げる向きが目立った。また、「貿易赤字による円売りフローが絶えない」との声も出ていた。その他、「介入しても(円高は)一時的」との意見や、「円キャリートレードが旺盛」との指摘もあった。

問7:政府・日銀は9月に24年ぶりのドル売り・円買い介入を実施しましたが、あなたの評価として最も適切なものを次のうちから選んでください

円買い介入の効果は?

今回の特別質問として「政府・日銀は9月に24年ぶりのドル売り・円買い介入を実施しましたが、あなたの評価として最も適切なものを次のうちから選んでください」とたずねたところ、「円安抑制効果は小さかった」が36.2%、「円安の速度を抑える効果はあった」が30.1%、「むしろ円安を加速させた」が26.6%であった。介入の評価を巡っては見方が分かれているようだ。なお、「円安抑制に効果があった」は4.2%にとどまった。また、「その他」の回答としては「一部のトレーダーには恐怖心を与えた、評価は今後の立ち回り次第」、「一時的なもので全く評価できない」、「FX投資家としてはいい押し目になった」などの意見が出ていた。

問8:仮に次のドル売り・円買い介入があった場合、最も有効な取引戦略は次のうちどれだと考えますか?

円買い介入時の有効な取引は?

今回のもう一つの特別質問として「仮に次のドル売り・円買い介入があった場合、最も有効な取引戦略は次のうちどれだと考えますか?」とたずねたところ、「ドル買い・円売り」が51.5%と最も多かった。「様子見」は29.0%、「ドル売り・円買い」は19.5%であった。過半数の個人投資家が、政府・日銀のドル売り・円買い介入に真っ向から対抗する形の「ドル買い・円売り」と回答した点は興味深い。為替市場では、本調査の期間中の21日と24日に介入と思われる円急騰局面があったが、この時に多くの個人投資家が逆張り的なドル買い・円売りに動いたものと推測される。こうした個人投資家の意向は、円安を止めたい本邦当局にとって好ましいものとは言えないだろう。

今後の調査実施計画及び公表方針

本調査も第161回目となりました。調査開始から12年が経過し、データの蓄積が進んできました。今後については、毎月定点観測で実施する調査結果を基に、予想DIの時系列比較から見出せるFX投資家の相場観の変化やその傾向などのほか、中長期的な視点に基づいたFX投資家の投資スタイルの変化などの考察も進めて行きたいと考えています。なお、毎月の本調査においては、公表扱いとしている質問項目及び回答結果の他に、「投資家の属性」、「取引頻度」、「取引規模」、「取引時間帯」、「投資選好」など、投資家実態を把握するために必要な各種の質問項目も設けて集計しています。それらの回答結果を用いた投資家の実態報告や属性別のクロス・セクション分析等については、当研究所が1年に1回、毎年年央に公表する「外為白書」で紹介する予定です。

主要4通貨の相場とDI

主要4通貨の相場とDI(グラフ)

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