豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・WTI原油価格は続伸。10月5日に石油輸出国機構(OPEC)プラスが日量200万バレルの減産を決定したことが引き続き買い要因となった。一時1バレル=89ドル台まで上昇した(10月6日)。
・10月4日の豪準備銀行(RBA)は金融政策会合を開催。市場予想の0.50%を下回る0.25%の利上げを実施し、政策金利を2.60%とした。
・9月29日に豪統計局は7,8月の月次消費者物価指数(CPI)を発表。7月が前年比+7.0%、8月が6.8%とインフレ率は高止まりしている。7月27日発表の豪2022年4-6月CPIは前年比+4.9%(トリム平均)と、インフレ率は前期(+3.7%)から急伸する結果となった。
・8月分の豪雇用者数は3.35万人増と予想の3.5万人増を下回る。失業率は3.5%に上昇したが、労働参加率が66.6%(前月66.4%)に上昇した(9月15日)。
・2022年4‐6月期の賃金指数(前年比)は+2.6%と市場予想(+2.7%)を下回る。前期比は+0.7%(前回:+0.7%)と、賃金は堅調さを維持している(8月17日)。
今日のメインシナリオ
米雇用統計を控え、豪ドル/円の戻りは限定的となりそう。介入警戒度を上げておこう
昨日は、米連邦準備制度理事会(FRB)高官の相次ぐタカ派的発言により、米国の大幅利上げ長期化懸念が強まったことで、リスクセンチメントに敏感な豪ドルは下落した。昨日発表されたドイツやユーロ圏の経済指標は、市場予想を下回り、豪ドル売りの一因となった。本日は米9月雇用統計が発表される。結果を見極めたいとの思惑から、雇用統計までは方向感が出にくくなりそうだ。米雇用統計が予想を上回る結果となれば、FRBの大幅利上げ継続への思惑が強まり、米ドルが買われることとなる。一方で、米ドル/円が急上昇(円安が加速)すれば財務相・日銀がNY市場で委託介入を実施する可能性も考えられる(絶対にないとは言い切れない)。来週の月曜日は日本が祝日で3連休となることから、円安加速や介入への警戒感を強めておいた方が良さそうだ。
個別の想定シナリオ
■米雇用統計が予想を大幅に上回る
⇒FRBの大幅利上げが続くとの予想が強まる
⇒米ドルが全面高
⇒米ドル/円は介入警戒から上値が限定的
⇒豪ドル/円は下落
チャート分析
今後の注目材料
15:00 独8月鉱工業生産
21:30 米9月雇用統計
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り空に雨がぱらつき、豪ドル/米ドルは雨。8時に豪ドル/円のRSIで買いシグナルが点灯。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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