FX/為替予想「英トラス政権は前言撤回。懸念が後退してポンド/円は買い戻し優勢」短期トレード 即効チャージ!ポンド 2022/10/03

ポンドのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次 

今日のポンド トレードシナリオ

ここまでの相場

・英4-6月期国内総生産(GDP、改定値)は前期比+0.2%と速報値の-0.1%から上方修正された(9月30日)。9月12日に発表された英7月月次GDPは前月比+0.2%と前月のマイナス成長から回復している。

・9月23日に英国のトラス政権が打ち出した景気刺激策を市場が嫌気。26日にはポンド/米ドルが史上最安値となる1ポンド=1.03256ドルを記録した。

・英9月製造業/サービス業購買担当者景気指数(PMI、速報値)はそれぞれ、48.5、49.2となった(前月:47.3、50.9)。前月に2020年5月以来の低水準となった製造業は回復(9月23日)。

・9月22日にイングランド中銀(BOE)は0.50%の利上げを実施し、政策金利を2.25%とした。金融政策委員会(MPC)メンバーの9人中3人が0.75%の利上げ支持。次回会合は11月3日。

・英8月小売売上高(除自動車燃料)は前月比-1.6%と予想の-0.7%を大幅に下回る(9月16日)。

英8月消費者物価指数(CPI)は前年比+9.9%(予想+10.0%)と前回の7月分(+10.1%)からインフレは若干鈍化。しかし、市場は英国のインフレは年末にかけて再び加速すると予想している(9月14日)。

英5-7月失業率(ILO方式)は3.6%と前回(3.8%)から低下。賃金上昇率は+5.2%と堅調な伸びを継続(9月13日)。

今日のメインシナリオ

英トラス政権は前言撤回。懸念が後退してポンド/円は買い戻し優勢

9月23日にトラス政権が打ち出した大幅な減税政策は、与党内の反発も大きく採決は11月に延期される見通しとなった。また、「最高所得税を45%から40%へ引き下げる」案は撤回される見込みとなった。減税政策の中でも「格差を助長させる」とひと際悪評の高かった最高所得税率の引き下げ案撤回はポンドに対してポジティブなことと市場は受け止めた。英国の財政悪化懸念はひとまず棚上げされることとなりそうだ。

減税政策に対する懸念は後退したが、この案を立ち上げた英国政府への風当たりは強くなっている。国際通貨基金(IMF)は9月27日に「推奨しない」と異例の声明を発表した。9月30日には大手格付け会社のS&P グローバル・レーティング社は、英国債の格付け(AA 上から2番目)の見通しを「安定的」から「ネガティブ」へ引き下げた。英国内では、世論調査で野党・労働党が大きくリードを広げており、既に総選挙の早期実施を求める請願書に40万人を超える署名が集まっているようだ。こういったトラス政権への批判や不安がポンドの上値を抑える一因となる。

国内の経済を見ると、本日は9月製造業PMI(確報値)が発表される。速報値は48.5と8月の2020年5月以来の低水準(47.3)からは反発したが、依然として好不況の境目とされる50.0を割り込んでいた。確報値で上方修正されれば、ポンドに対しても一定の買い材料とはなるだろう。ただし、英国経済は今年の年末までに後退期に入ると予想されていることから、ポンドの上値は限定的となりそうだ。

個別の想定シナリオ

■英9月製造業PMI(確報値)が速報値を上回る
⇒ポンドは買われる
⇒大幅減税策などを巡り英政権への不信感が拭えない
⇒ポンド/円の上値は限定的

チャート分析

注目材料

大幅な減税案に対する英政府の動き
17:30 英9月製造業PMI(確報値)

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nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー社へ入社。8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、Twitterを通してFX初心者向けの情報発信を担当している。
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