FX/為替見通し「豪ドル/円の下値は限られそう。RBA議事録に利上げペースダウンの示唆あるか?テクニカル分析では上昇継続」週刊為替レポート ハロンズ 豪ドル/円、NZドル/円 2022年09月17日

執筆:外為どっとコム総合研究所 神田卓也 / 宇栄原宗平

目次

 

RBA議事録に利上げペース鈍化の示唆があるかどうか注目!

今週の振り返り

今週は豪ドル/円、NZドル/円はともに高値更新後に急反落する展開となりました。豪ドル/円は週初12日に7年8カ月ぶりに98円台へと上昇。13日には米8月消費者物価指数(CPI)を受けたドル/円の上昇につれて2014年12月以来の98.79円前後まで上伸しました。同じタイミングでNZドル/円も87.95円前後まで上昇して2015年6月以来の高値を付けました。しかし、いずれもその後は週後半にかけて反落。米8月CPIを受けて連邦公開市場委員会(FOMCが100bpの超大幅利上げに動くとの観測が浮上したことでドルが全面的に上昇したことから豪ドルやNZドルが軟化。また、日本政府や日銀が相次いで円安けん制に動いたことで、対豪ドルや対NZドルでも円を買い戻す動きが優勢となりました。16日には豪ドル/円が95.70円台まで、NZドル/円が85.20円台まで下落する場面もありました。

来週はRBA議事録 利上げペースダウンの示唆は?

来週は20日(火)に9月6日に行われた豪中銀(RBA)理事会の議事録が公表されます。6日の声明では追加利上げに対するRBAの姿勢に目立った変化はありませんでしたが、ロウ総裁は8日の講演で「政策金利が上がれば上がるほど利上げ減速論が強くなる」などと発言。これ受けて市場では、早ければ10月理事会でRBAの利上げペースが鈍化するとの観測が浮上しています。なお、16日時点で豪州の金利先物市場が織り込む10月の利上げ幅は25bpと50bpの真ん中にあたる37.5bpとなっています。20日に公表されるRBA議事録に利上げペース鈍化の示唆があるかどうか注目です。

NZでは10月会合を前に中銀総裁が講演

NZでは19日にオアNZ中銀(RBNZ)総裁が講演します。RBNZは2023年4-6月期に政策金利を4.1%前後まで引き上げるとのタカ派見通しを示しています。10月5日に予定されている次回の理事会に向けてRBNZのスタンスに変化がないか、総裁の発言に注目が集まりそうです。また、22日にはホークスビーRBNZ副総裁の講演も予定されています。

来週はFRBと日銀の金融政策発表も!

今週の豪ドルとNZドルは、ドルや円といった他国の通貨に値動きのカギを握られる主体性を欠く相場展開でした。来週は21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利を発表します。翌22日には日銀と英中銀(BOE)にスイス中銀(SNB)など、主要中銀の金融政策発表が相次ぐことから、豪ドルとNZドルは他国通貨の動きに左右されやすい展開が続きそうです。なお、SNBの利上げによって、マイナス金利を続ける国はいよいよ日本だけになる公算です。円売り地合いになりやすいと考えられるため、豪ドル/円、NZドル/円の下値は限られる見通しです。

テクニカル的には

豪ドル/円は2014年12月以来の水準98.79円前後まで上昇しています。99円を前に上値が重く一転して95円台まで下落しましたが、基準線がサポートとなり執筆時点では、96円台で推移しています。一目均衡表が三役好転となっていることもあり上昇トレンドは継続中と見ます。ここから転換線を上抜く値動きとなれば再び99円や100円を試す展開になりそうです
一方で、基準線を下抜けた場合は95.00円前後がサポートとして意識されます。また同水準を下回る先には、一目均衡表の薄い雲が待ち構えています。雲を下抜けて下落スピードが加速する可能性も考えておいた方が良さそうです。

【豪ドル/円 日足チャート・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
AUD/JPY:93.50-99.50、NZD/JPY:83.00-88.00

9/19 週のイベント:

09/19(月)日本 敬老の日で祝日休場
09/19(月)12:00 オアRBNZ総裁講演
09/20(火)10:30 RBA議事録
09/21(水)27:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)
09/22(木)豪州 英エリザベス女王追悼のため休日
09/22(木)未定  日銀金融政策決定会合
09/23(金)日本 秋分の日で祝日休場

kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。その中で、今後の相場動向を予測するため価格変動の分析能力が必要だと感じ、国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)を取得。その後、24時間変動し続ける外国為替市場の魅力を伝えるべく2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。現在はこれまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。
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