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FX/為替予想「ランド/円危うし?国内外にリスク要因が増えてきた」南アフリカランド 9月相場見通し

南アフリカランド相場見通し

目次

▼リスク回避志向でランド反落
▼南ア国内に目を向けると、高インフレや政局とマイナス要因が多い

リスク回避志向でランド反落

南アフリカ・ランドの対ドル相場は、グローバルな為替市場におけるリスクセンチメント、そしてそれを大局的に反映して変動する安全通貨であるドルの名目実効為替レートと連動性が高い(第1図)。

第1図:南アフリカ・ランド対ドル相場とドル名目実効為替レート
第1図:南アフリカ・ランド対ドル相場とドル名目実効為替レート

金融市場は8月半ばにかけて米国のインフレ率ピークアウトの兆しなどから、米景気に対する楽観的な見方が一部で盛り返すと、リスク選好地合いが回復し、ランドも対ドルや対円で持ち直す場面がみられた。もっとも、FRB高官からは金融市場の楽観的な見方を牽制する発言が相次いでいる。本稿執筆時点では8月25日~27日開催の米ジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長のタカ派発言への警戒も高まっており、米株価指数にも頭打ち感がみられ始めるなど、8月半ば頃から市場では再びリスク回避地合いが強まりつつあり、ランドは再び下落に転じている市場がこうしたFRBによるインフレへの警戒を緩めないタカ派スタンスを今一歩織り込む流れとなれば、ランドはさらなる下落を余儀なくされよう。最大の貿易相手国である中国における景気減速懸念もランドにとってマイナス材料だ。

南ア国内に目を向けると、高インフレや政局とマイナス要因が多い

南アフリカ経済も、24日に発表された7月分消費者物価(ヘッドライン)の前年比が+7.8%と依然中銀インフレ目標(3%~6%)を大きく上回っており、回復が鈍化し始めた景気への悪影響が警戒される状況だ(第2図)。

第2図:南アフリカの消費者物価前年比
第2図:南アフリカの消費者物価(前年比)

さらに財務大臣がスキャンダルによる辞任の危機にあることも市場ではランドのマイナス材料として意識されている。目先ランドにはマイナス材料が多く、さらなる下落リスクが警戒される状況と言えよう

(公益財団法人 国際通貨研究所 上席研究員 橋本 将司 氏)

【南アフリカランド/円 日足】
ZAR/JPY 日足

南アフリカランド 特設サイト:
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当社取扱通貨のうち、いわゆる新興国通貨に分類されるトルコリラ・南アフリカランドおよびメキシコペソ(MXN)はインターバンク(銀行間為替市場)における流動性が主要国通貨に比べ相対的に低く、経済指標発表のみならず金融政策変更やその他政治的要因、さらには地政学的リスク等の要因による突発的な相場急変動が起こりやすい環境下にございます。また、こうした急変動時には実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ大幅に拡大する傾向にあり、その場合には当社でもやむなく提示スプレッドを一時的に拡大することがございます。あわせて、相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更する場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。これら新興国通貨のお取引、およびこれらを対象とするキャンペーンへのご参加に際しては、以上につきあらかじめご留意のうえ、ポジション保有時、特に法人会員様の高レバレッジ取引における口座管理には十分ご注意くださいますようお願い申し上げます。以上の新興国通貨それぞれのリスク、および直近時点でのリスクレポートにつきましては、こちらのページをご参照願います。
新興国通貨が高金利である理由について
新興国に分類される国々は概して政治リスクや財政リスクが先進国よりも高く、したがってその経済的信用度は相対的に低い水準にあります。こうした条件下では海外投資家の資金を呼び寄せられず、経済発展の支障となるため、金利を上げたり税金を安くしたりすることで、信用度の低さを補いうる投資環境を構築しようとします。そのため新興国通貨は一般に先進国通貨よりも高金利となる傾向にありますが、前述したように各種リスクが高い水準にあることから、長期的には先進国通貨に比べて価値が下がる(=通貨が下落する)条件を備えているともいえます。
橋本 将司氏 公益財団法人 国際通貨研究所 経済調査部 上席研究員
橋本 将司(はしもと・まさし)氏
慶應義塾大学卒業後、三菱UFJ銀行に入行。国際通貨研究所研究員、グローバルマーケットリサーチ・シニアアナリスト、経済調査室ニューヨーク駐在などを歴任し、グローバルな為替市場やマクロ経済に加え、米国金融業界や金融規制など幅広い分野の調査業務に従事。現在国際通貨研究所において、為替市場や主要国の金融政策・マクロ経済動向の分析を担当。理論的な観点からの為替市場分析を得意とする。
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