豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
本日8月2日 13:30 RBA政策金利発表!
・7月5日の豪準備銀行(RBA)理事会で政策金利を市場予想(0.25%~0.50%)通り0.50%の利上げを実施。その後の堅調な豪経済指標の結果を踏まえて、市場では本日の会合での0.50%利上げを8割方織り込んでいる(執筆時Bloomberg調べ)。
・WTI原油価格は大幅反落。7月31日に発表された中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が好不況の境目となる50.0を下回ったことや、欧米の経済指標で景気減速が示唆されたことで、石油需要が減退するとの思惑が強まったため。一時1バレル=92ドル台まで下落(8月1日)。
・7月27日発表の豪2022年4-6月期消費者物価指数(CPI)は前年比+4.9%(トリム平均)と、インフレ率は前期(+3.7%)から急伸する結果となった。
・6月分の豪雇用者数は8.84万人増と予想の3.0万人増を大幅に上回る。失業率が3.5%まで低下、労働参加率が66.8%(前月66.7%)へ上昇した(7月14日)。
・2022年1‐3月期の豪賃金指数(前年比)は+2.4%と前期(+2.3%)を上回る。しかしRBAの目標とする3%には届かず。6月15日に公正労働委員会が最低賃金の5.2%引き上げを発表。これにより賃金指数の伸びも加速しそうだ。4-6月分は8月17日発表予定。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円は下落?RBAの大幅利上げはもはや想定内、ハト派な声明が出るかに注目
本日はRBA政策金利が発表される。7月27日の豪4-6月期CPIの結果を受けて、市場では大幅利上げの織り込み度が若干後退した。それでも、0.50%利上げの可能性を8割方織り込んでいるため、RBAが3会合連続となる0.50%利上げを実施したとしても「想定の範囲内」となりそうだ。注目は政策金利発表後に公表される声明となる。ここで、少しでも「ハト派的に転じた」と市場が捉える内容の変化が確認できると、豪金利先高観測に一服感が出てきて、豪ドルは売られるのではないだろうか。その他、ペロシ米下院議長が今夜にも台湾を訪問する可能性がある。これに対して中国は強い口調での牽制を繰り返している。ペロシ議長が訪台することで、リスク回避姿勢が強まる可能性があることは頭に入れておきたい。
個別の想定シナリオ
■RBA理事会の声明がハト派的に変化(と市場が捉える)
⇒豪金利先高観が一服
⇒豪長期金利下落
⇒豪ドルは売られる
⇒豪ドル/円は下落
チャート分析
今後の注目材料
13:30 RBA理事会
ペロシ米下院議長の訪台の可能性と中国の反応
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り、豪ドル/米ドルは雨。7時に豪ドル/円のRSIで買いシグナル点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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