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FX/為替「円ネットショート約2カ月ぶりに増加」【今週のIMMポジション】2022/7/11

シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読
み解きます。

執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼IMMポジション ドル/円
円ネットショート約2カ月ぶりに増加

▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットショート8カ月ぶり高水準

▼IMMポジション ポンド/ドル
ポンドネットショートやや増加

ドル/円

IMMポジション ドル/円

ポイント

【円ネットショート約2カ月ぶりに増加】
7月5日時点で円のポジションは、ドルに対して5.4万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートの積み増し度合いがやや大きかったことから、ネットショートは前週から0.2万枚増加した。ネットショートの増加は約2カ月ぶり。
期間中のドル/円相場は、海外勢の半期末を跨いだことなどから136.00円を挟んでもみ合う展開となった。
方向感を欠く動きの中でも円に対する弱気な見方がやや優勢だったようだ。

ユーロ/ドル

IMMポジション ユーロ/ドル

ポイント

【ユーロネットショート8カ月ぶり高水準】
7月5日時点でユーロのポジションは、ドルに対して1.7万枚の売り越し(ネットショート)。
ロング・ショートともに積み増されたが、ショートの積み増し度合いが大きかったことから、ネットショートは前週から0.6万枚増加。ネットショートは約8カ月ぶりの高水準に膨らんだ。
期間中のユーロ/ドル相場は、天然ガス価格が急騰し欧州のインフレ高進とリセッションを巡る懸念が強まったことで1.0235ドル前後まで下落した。
2002年12月以来の水準へと下落する中、投機筋の間でユーロの先安観が広がりつつあるようだ。

ポンド/ドル

IMMポジション ポンド/ドル

ポイント

【ポンドネットショートやや増加】
7月5日時点でポンドのポジションは、ドルに対して5.6万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートの積み増し度合いが大きかったことから、ネットショートは前週から0.3万枚増加。
期間中のポンド/ドル相場は、ジョンソン英首相のコロナ禍でのパーティー問題による重要閣僚らの相次ぐ辞意表明で1.1898ドル前後へと下落。
そのような中、投機筋のポンド弱気スタンスが強まったと見られる。もっとも、仮に首相が退陣すればアク抜け感が広がるとの見方も一部にあったと見られ、英政局不安でポンド弱気に大きく傾くこともなかったようだ。


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IMMポジション


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kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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